「おかしな夫婦」のストーリー

オハイオ州のデイトンで働くサラリーマンのジョージ(ジャック・レモン)は、ニューヨーク本社の営業副社長に栄転となり、妻のグエン(サンディ・デニス)とご機嫌で面接に出かけることにする。エリート社員としての生活、しゃれた都会生活と、夫婦の夢はふくらむ。ところが、その夢は第一歩でつまづいた。ニューヨークのケネディ空港がラッシュと悪天候で閉鎖され、飛行機は3時間もグルグル廻ったあげく、ボストン飛行場に降りたのだ。空港はニューヨークへ向かう客の大ラッシュ。騒ぎの中で夫婦は荷物を見失った。必死の思いで超満員の列車に乗り込むが、食事もとれない有様。やっとニューヨークに着くと、大都会はドシャ降りの雨と乗り物のゼネストで歓迎してくれる。濡れネズミでホテルに行くと、予約切れで他の客に部屋を奪われていた。サンザン悪態をついて夜の街に出るとゴミの山で、どうにでもなれとフテくされていると、パトカーがやってきて、2人をストのための臨時宿泊所に連れていってくれる。が、その途中、本署からの急報で、パトカーは強盗現場に急行する。ところが、警官が飛び降りると同時に、反対側から強盗が乗り込んできて、闇の中を一目散、森の中へほうり出される。翌朝、目を覚ますと、どうやらセントラル・パークらしい。とにかくホテルへ戻ると、荷物は無事着き、部屋もとれて、昨日とは別人のような待遇。ベッドに入って死んだように眠るグエンを後に、ジョージは本社に走っていく。時間キッカリに現れた彼に、社長はご満悦。「いや、君は私が思っていたとおりの人物だよ、ミスター・ジョージ。--きっとニューヨークは君を歓迎するよ!」