「丘」のストーリー

第二次大戦中、北アフリカのイギリス陸軍刑務所に、黒人を含む5人の囚人兵が送り込まれた。刑務所の実権を握っているのは特務曹長ウィルソンだが、直属の部下ウィリアムズが囚人たちに過酷な訓練をほどこしていた。中でもロバーツ(ショーン・コネリー)は出撃中に独断で部下をひきつれ退却したので士官から準士官に格下げされた男だった。それゆえにウィリアムズのロバーツに対する訓練はきびしかった。刑務所には、側面を石で築いた小高い砂の丘がある。囚人たちは灼熱の太陽の下、軍装に大きな袋をかついで、丘の上をのぼったり、下りたり倒れるまで絞られた。彼らは。ウィリアムズを憎んだ。そんな時、囚人の1人スティーブンが死んだ。原因は過酷な訓練にある。当局は事故として処理したが、ロバーツが真相をぶちまけた。彼は半殺しの目にあわされたが決心は変わらなかった。そんな彼に周囲の形勢は次第に有利に傾いた。ところが残る3人の囚人たちの、ウィリアムスに対する反感はつのる一方であり、ロバーツがウィリアムズの処分は法廷にまかせろと説得してもむだだった。ついに彼らはウィリアムズにつかみかかった。こうなっては万事休す。ロバーツは、ただ、頭をかかえこむばかりたった。