「王様ごっこ」のストーリー

娘のデイジーに手伝わせてガソリン供給所をやっているタイト夫人の所へ立派な自動車が着いた。降りたのは以前から仲の悪い洗濯屋のティファニー夫人とその息子のティニーで彼女の話によるとティニーはいまではハリウッドのそうそうたる子役となり莫大な収入を得ているとこことでその豪勢ぶりをみせびらかす。しゃくに触ったタイト夫人も黙ってはいない。さっそくデイジーを連れてハリウッドにでかける。各社の撮影所を見物しているうち根がいたずらなデイジーはセット内をあっちこっちと飛び回り遂にディニーの出演映画撮影中カメラの前に飛び出して移されてしまう。これがキッカケで監督に認められて彼女は一躍ハリウッドの子役女王となる。すると今度はティファニー夫人の心がおだやかでない。なんとかして相手の上手に出ようと苦心しとうとう偉い思いつきを発明する。それはスロヴァリア王国の幼帝マキシミリアンに息子を会わせることで、こうすればいかなるデイジーも追いつけまいとおもったのである。ところが彼ら母子がロンドンに渡ってみると、既にタイト母子も来ていて同じ目的を抱いてホテルに泊まっている。はしこいディイジーは母親が苦労している間になんなくマキシミリアン王と非常梯子で会いお互いに親の束縛からのがれるために家を出た。翌朝2人はロンドンの町々を探検することになったがこの時後ろからついて来たティニーも仲間に入ることを許された。波止場近くへ来た時3人は一団の子供と会ったが力の強いマキシミリアンはたちまち彼らを征服して団長となり、ちょうどデイジーのポケットに若干の金があったので一同うちそろって遊園地へゆき遊び暮らした。夜になって子供たちの多くがいなくなると共にデイジーとマキシミリアンとティニーは古い倉庫に入り込んで夜を明かそうとしたが突然現れた人さらいのために連れていかれる。家では母親たちが額をあつめて心配している。が、3人は少年群の応援をうけて人さらい共をやっつけようやく親達の膝下に帰る。次の日マキシミリアンは名ごりを惜しみながらスロヴァリアへご帰還となり、ティファニーとタイト両夫人も年来の不和が解けおのおの子供を連れて仲良くハリウッドへ帰って行った。