「殺し(1962)」のストーリー

ローマのテーヴィレ川の土手で起きた中年娼婦殺しの容疑者たちが警察で取調べをうけている--19歳の少年カンティッキア(フランチェスコ・ルイウ)は仕事を探していたと証言するが、実はこそ泥仲間とハンドバッグを盗んでいた。被害者のヒモだったカリッフォ(アルフレード・レッジ)は、若い娘エンニアに恋をしていて、それを知った彼女と派手な喧嘩をしていた。娼婦が客をとっていた公園のベンチで眠っていた休暇中の兵士テオドーロ(アレン・ミジェット)は、一日中ローマの街で女たちに口説き寄っていたので、疲れきって眠りこんでしまったのだと話す。ナタリーノ(レナート・トロイアーニ)は事件の夜公園で二人の少年を目撃したと証言し、告発された二人は警察がやって来るのを見て訳も分からず逃げ、ピピート(ロマーノ・ラバーテ)は捕まり、フランコリッキオ(アルヴァロ・デルコーレ)は川に飛び込んだまま溺死してしまう。二人は事件の当日、ドメーニカ(エミー・ロッチ)とミリー(ロレンツァ・ベネデッティ)という二人の少女と出会うが食料品を買う金がなく、夜の公園で同性愛の男に近付き彼のレインコートを奪い逃げたのだった。そして、その同性愛の男は事件を目撃しており、サンダルを履いた男が犯人と証言、川原のダンスホールで若い娼婦と踊っているその男を警察に指し示すのだった。