「悲しみのヴァイオリン」のストーリー

ヴァイオリニストのシモン(クリストフ・マラヴォワ)は、芸術上の行きづまりからアルコールに溺れていた。妻ローラ(ジェーン・バーキン)は彼が所属するオーケストラの主宰者であり、数年前、ピアニストの夫グザヴィエ(ディディエ・サンドル)を捨て、子供を連れてシモンとの生活を始めたのだ。ストラスブールのコンサートの途中、アル中で倒れたシモンは、自己嫌悪からますますひどい泥酔状態へとなっていった。ローラはシモンを駅で迎えるが、興奮したシモンは彼女から離れてしまう。グザヴィエがローラを家に送るがシモンは、同じオーケストラの団員、チェリストのベルナール(アンジェイ・セヴェリン)の家にころがり込んだ。彼はまたもや酒に酔って、ベルナールの子供にケガをさせてしまう。酒を飲み続けるシモンは、とあるビストロで奇妙な男ピエール(ジャン・ルイ・トランティニャン)と知り合う。ピエールはシモンを自分の家に連れ帰り献身的にシモンの看病をした。ピエールもアルコール中毒だった過去があり、その地獄からの脱出方法を語るのだった。ローラにしばらくの間戻らないと電話で告げブルターニュ地方への旅にピエールと共に出るシモン。旅から戻ったシモンに、ローラが電話で別れを告げた。その翌日彼女の許へ戻ったシモンは、ローラに立ち直ることを誓い、2人は甘美な時を過ごす。しかし、2人の平穏は長くはなかった。ローラが企画したベルナール、グザビエ、シモンの3重奏を、シモンは拒絶し、ようやく承諾したものの、彼はローラと別れピエールと暮らすと告げた。動転してピエールの所へ駆けつけるローラ。「彼を返して」と叫ぶローラに、ピエールが自分の過去を語った。夜、妻と共に海をセーリングしていた彼は酔っており、誤って海に落ちた妻をただ見殺しにすることしかできなかった。それ以来アルコールにとりつかれ、今はようやく立ち直ったということを。すべてを理解したローラは、シモンから去るのだった。

今日は映画何の日?

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