「限りなく愛に燃えて」のストーリー

古代遺跡が白くまばゆいギリシャ、1936年8月。マルゴ(ロミー・シュナイダー)は、夢想の共産革命家ミシェル(ヴィクトル・ラヌー)と恋の逃避行をしようとしていた。外交官夫人としての地位も捨てるその行動を止めさせようと、マルゴの愛人ラウル(フィリップ・ノワレ)はするがもはや時は遅かった--。2週間前、マルゴは貴族出のイタリー外交官リコ(ウンベルト・オルシーニ)の夫人とし、何不自由のない生活をしている。だが夫婦とは名ばかりであり、夫はドーラ(デリア・ボッカルド)を愛人とし、マルゴもラウルと関係していた。折りしも、ギリシャはメタクサス軍事独裁政権により戒厳令下、連日アカ狩りは続けられている。ある暑い夜、窓からマルゴの部屋にミシェルが飛び込んで来た。追われているのだ。粗野で逞しく澄んだ目の彼。マルゴの内で何かが燃えた。ラウルの運転手として身を隠すミシェル。そんな彼の政治運動に手をかすマルゴ。やがて、ギリシャの共産党組織は壊滅状態に追い込まれてき、ミシェルは国外への脱出を決意する。そして一緒に行くととりすがるマルゴ。警察が網を張っているとも知らず、落ち合う場所を決めた2人は、運命の道行きを決行した--。1967年、アテネを訪れた観光客の中に炎の愛に燃え尽きた母と父の痕跡を辿るマルゴと瓜ふたつの若い女性の姿があった。

今日は映画何の日?

注目記事