「銀河」のストーリー

現代のパリ。ハイウェイを二人の浮浪者、ピエール(ポール・フランクール)とジャン(ローラン・テルズィエフ)がヒッチハイクで車を止めようとしている。ピエールは60歳ぐらい、ジャンはちょうどその半分ぐらいの年齢だ。うさん臭い二人の前では止まる車もない。しばらく歩いていると、突如黒マントの男(アラン・キュニー)が現われ、続いてキリストの聖痕を持つ無言の少年が現われ、少年が手を上げると車が止まった。しかし、何げなくジャンが神を恨む言葉を呟いたとたん、二人は追い出されてしまった。その夜は、着いた村の司祭たちと〈聖体論争〉。結局は野宿するはめに…。中仏ツール駅に無銭乗車で着いた二人は、駅前でひと稼ぎすることができた。レストランでは支配人(J・べルトー)にお断りを喰ってしまう二人。お金を持っていても、乞食然とした彼らは店にふさわしくないのだ。西仏ボルドー。立寄った女学院の校庭では学芸会が開かれている。お弁当目あての二人は、マリア像の前で、敬虔な信者のふりをしてまんまとJべものにありついた。年少クラスの少年達が異端者を呪誼するのを聞きながら、ジャンは〈法王銃殺〉を夢想する。スペイン国境に近いバイヨンヌヘ向かうハイウェイ。ヒッチハイクを続けて歩く二人。ピエールの靴はボロボロだ。ひょんなことで知り合った、「私は休みのない労働者」とうそぶく死の天使(ピエール・クレマンティ)がくれた靴をはくと、18世紀のヤンセン派の教会に着いた。そこではイエズス会の神父(G・マルシャル)とヤンセン派の伯爵(J・ピア)の決闘を見物。国境を越えてスペインに入った二人は、16世紀サラマンカ大学の学生二人、ロドルフ(D・マニュエル)とフランソワ(C・ブルック)に出会い、金貨を報酬にロバを預かった。村の教会前の広場で進行中の元司教の位階剥奪の儀式に忍びこんだ二人の学生は追われて森の中へ。そこで二人は16世紀の衣裳を捨て現代の服を身につける。聖母信仰のロザリオをふざけて撃砕いたその日の夜、青色の衣をまとったマリアが現われ砕かれたはずのロザリオをロドルフに渡した。聖地サンチャゴ付近の街道。車で通りかかった娼婦マリア(デルフィーヌ・セイリグ)に、これから巡礼相手にひと儲け」とつい本音を言う二人。三人が消えていった森の中から盲の乞食が二人現われる。そこへ使徒をひきつれたイエスが通りかかり盲人の目をいやす。弟子たちを集めて、イエスは次のように宣言する。「私が来たのは地に平和をもたらすためだと思うな。私がもたらすのは平和ではない、〈剣〉だ」(マタイ伝10音)。

今日は映画何の日?

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