「ラ・ブーム2」のストーリー

あれから二年、今15歳のヴィック(ソフィー・マルソー)は田園風景の美しいドイツのバイエルンで夏の休暇をすごしている。しかし、田舎の刺激に乏しい毎日にはうんざりするばかり。折からザルツブルグのフェスティヴァルを見学に来ていたひいおばあちゃんのプペット(ドニーズ・グレー)の誘いにのり、一足早くパリに帰ることになった。パリ行きの列車内で、フィリップ(ピエール・コーソー)というハンサムな青年と知りあう。駅には母フランソワーズ(ブリジット・フォッセー)と10ヵ月になる弟のルカが出迎えた。父フランソワ(クロード・ブラッスール)は、博士号を取るため研究室に入りびたっているらしい。家ヘ帰ったヴィックは早速、親友のペネロプ(シーラ・オコナー)と電話でおしゃべりしているうちに、パスポートを例の青年と取り違えたことに気付いた。翌日、ペネロプとともにフィリップの家を訪れるヴィック。フィリップから電話をもらい、ロック・コンサートに誘われるヴィック。コンサートの夜、熱狂的な拍手と歓声の中で、フィリップとヴィックは手を握りあう。バスを乗りまちがえた上に、ハンドバッグをなくしたので、家に帰れなくなるヴィックとフィリップ。両親は真夜中すぎても戻らない娘の身を案じていた。朝の3時すぎに帰宅したヴィックに、フランソワは理由も聞かずどなってしまう。フランソワは博士号を取得、歯科医をやめ研究を続けるため、リヨンに行くべきかと悩む。一方、フランソワーズもアニメーションの仕事のためベルギーに行くべきかと悩んでいた。フランソワーズは妻との溝を埋めるため、アフリカ旅行に出る。両親の留守中、ヴィックはキック・ボクシングの試合に出場するフィリップの応援にゆく。鼻を強打された彼の見舞に行ったヴィックが、彼と女の友達のカトリーヌが話しているのをみて一悶着おきる。誤解がとけて、二人はフィリップのアパートに行く。だが、ヴィックは「初めてなの……だから……」といって、去ってゆく。その頃、初恋の人マチュー(アレクサンドル・スターラン)が帰ってきた。ブームでヴィックとフィリップは、つまらぬ意地の張り合いで気まずくなり、溝ができる。プペットはフィリップに、ヴィックの真心をつげる。フィリップは、ヴィックにアパートの鍵を封筒に入れて、彼女の家に届ける。しかし、その封筒をフィリップからのものとは知らぬヴィックは見ようともしない。フィリップはストットガルトの母親の所へ立つ。フランソワとフランソワーズは結局、各々リョンとベルギーに行くことになった。やっと封筒の中を見たヴィックは、駅へかけつける。フィリップの乗った列車は走り出そうとしていた。二人の目が合う。次の瞬間、フィリップは列車を降り、二人は抱きあう。