「1900年」のストーリー

1900年の夏、ベルリンギエリ大農園にふたりの男児が誕生した。地主であるアルフレード・ベルリンギエリ(バート・ランカスター)の次男ジョヴァンニ(ロモロ・ヴァッリ)の子で祖父の名をそのまま継ぐアルフレードと、小作人頭で大家族の長レオ・ダルコ(スターリング・ヘイドン)の娘ロジーナ(マリア・モンティ)の子オルモだ。それから七年ほど後の農園。長男のオッタヴィオ(ヴェルナー・ブランズ)は家風に逆らい放蕩の旅に出たままなので、今はジョヴァンニが権力をふるっている。成長したアルフレード(パオロ・パヴェージ)とオルモ(ロベルト・マッカンティ)の二少年は、いつも喧嘩ばかりしているが、深い友情で結ばれていた。祭りの日、老ベルリンギエリが自殺し、ジョヴァンニが自ら作った遺言で正式に当主となった。1918年秋。第一次大戦から復員するオルモ(ジェラール・ドパルデュー)。喜ぶダルコ一家。しかし農園は横暴な地主たちに苦しめられており、別の土地に去ってゆく者もいた。美しい女教師アニタ(ステファニア・サンドレッリ)をはじめ農婦たちが抵抗のデモを組む。そんなアニタにオルモは惹かれた。一方、新たなる十字軍結成をジョヴァンニは呼びかけるが、アルフレード(ロバート・デ・ニーロ)は賛同しない。彼は町にいるオッタヴィオの邸で、詩を書く自由な女アダ(ドミニク・サンダ)に会い心を奪われる。乾草小屋でのダンス・パーティで友情を誓うオルモと彼の子を宿したアニタ、そしてアルフレードとアダの四人。しかし、国内はファシストの抬頭で揺らいでいた。ジョヴァンニが死に、やがて当主となったアルフレード。彼にファシストとして猛威をふるうアッチラ(ドナルド・サザーランド)と彼の恋人レジーナ(ラウラ・ベッティ)を追放して欲しいとたのむオルモ。アルフレードとアダの結婚式の日、アッチラとレジーナが、ある地主の子を惨殺した。その容疑をかけられたオルモを救わないアルフレードにアダは失望する。1928年。ファシズムの時代。ピオッピ邸を狙うアッチラとレジーナが、クリスマス・イブの夜ピオッピ夫人(アリダ・ヴァリ)を惨殺。黙認するアルフレード。やがて、娘アニタ(アンナ・ヘンケル)と共にオルモが村を去る。それを知ってアダも村を出る決心をする。そして45年。農民たちは立ち上がった。アッチラとレジーナを捕え、アルフレードも捕えられた。しかし死んだと思われていたオルモが帰り、人民裁判で地主ベルリンギエリの死滅を宣告し、アルフレードは生き証人として生かすと告げた。直後、終戦の知らせが村にとどくのだった。