「ノース 小さな旅人」のストーリー

11歳のノース(イライジャ・ウッド)はアメリカ郊外の典型的中流家庭のひとりっ子。勉強もスポーツも万能、礼儀正しく心優しい優等生の彼に、自分勝手なパパ(ジェイソン・アレクサンダー)とママ(ジュリア・ルイス・ドレイファス)は全く無関心だった。打ちひしがれたノースは、自分だけの秘密の場所であるショッピングモールの家具売り場で、ウサギの着ぐるみをまとった奇妙な男(ブルース・ウィリス)に出会う。男との会話から彼は『子供のFA制』を思いつき、学校新聞の編集長の同級生ウィンチェル(マシュー・マコーレー)に相談を持ちかける。そのアイディアに賛同したウィンチェルは早速、学校新聞に「ノース、FA宣言!」と書き立てたため、街は大騒ぎ。マスコミは飛びつき、両親はショックで卒倒する。ウィンチェルが紹介してくれた腕利きの弁護士アーサー・ベルト(ジョン・ロヴィッツ)に付き添われ、ついに裁判が始まった。法廷でも気絶したままの両親にあきれたバックル判事(アラン・アーキン)は、フリーエージェント制を容認。ただし、新学期9月の労働記念日の正午までに新しい両親を見つけるか、本当の両親と和解しなければノースは孤児院へ送られてしまうことに。たちまち世界中からノースを養子に迎えたいという手紙が殺到。7月9日の独立記念日に旅立った彼は、まずはテキサスのテックス夫妻(ダン・エイクロイド、リーバ・マッキンタイア)の豪邸へ。そこには、あのウサギ男そっくりのカウボーイがいた。夫妻は亡くなった息子バックの替わりをノースに期待していた。それを重荷に感じた彼は、ウィンチェル一派が彼を英雄に祭り上げ、子供たちの権利向上推進運動を図っていることも知らず次の候補者の元へ。ハワイではホー知事が待っていたが、PRに利用されたことを知って失望する。一方、ウィンチェル一派はノースが親元へ帰らないよう画策していた。アラスカでは強い家族の絆を感じるが、老人を氷に乗せて流す残酷なしきたりに大ショックを受ける。また、行く先々であの男と瓜二つの男が現れ、彼に助言した。その後、アーミッシュの村、北京、ザイール、パリと駆け足で巡るが、理想の両親にはなかなか巡り会えない。期限まであと3日と迫り、ノースは最後の候補者であるベッドフォードのネルソン夫妻の元へ。そんな時、意識不明でスミソニアン博物館に展示されていたノースの本当の両親が、突然意識を取り戻した。反省した2人がノースへ向けて謝罪したビデオがウィンチェルの策略で、決別表明へと作り変えられてノースの元へ届く。絶望した彼はネルソン夫妻の養子になろうと決心するが、なぜか心から打ち解けられない。答えを求めてニューヨークへたどり着いたノースを、ウィンチェルたちが放った殺し屋が襲う。あやうく命拾いしたノースは偶然、本物のビデオを手に入れ両親の本当の気持ちを知る。またしても現れたあの男の助けで家へと帰り着いたノースにウィンチェルは、両親はあの家具売り場にいると言う。期限まであと10分。急いで向かったノースが両親に駆け寄ろうとした時、殺し屋の銃口が彼を狙っていた…。目を覚ましたノースは、暗くなった家具売り場にいた。全て夢だったのだ。あのウサギの着ぐるみのサンドイッチマンに家まで送ってもらったノースは、帰りの遅い彼のことをとても心配していた両親に、温かく迎えられた。

今日は映画何の日?

注目記事