プラスチックの海

ぷらすちっくのうみ
上映日
2020年11月13日

製作国
イギリス 香港

上映時間
100分

ジャンル
社会派

ここが見どころ

ジャーナリストとして活躍するクレイグ・リーソンが、プラスチックによる海洋汚染の実態に迫ったドキュメンタリー。世界中の海に毎年800万トンものプラスチックゴミが捨てられていることを知ったリーソンは、海洋学者や環境活動家と共に調査を開始する。本作は、国内外で15 以上の賞を受賞した。

映画専門家レビュー

  • 映画、音楽ジャーナリスト

    小野維正

    プラスチック製品の不法投棄が例外なく引き起こす海洋汚染と、一部のプラスチック製品が含有する化学物質が人体に与える影響。そうした繋がってはいるものの、基本的には個別に語るべきイシューを、編集によって「完全に同じ問題」として見せてしまうこのようなプロパガンダ作品の倫理性について、メッセージの是非とは別に、映画ジャーナリズムは敏感であるべきだ。また、恒例の指摘となるが、本作は2年以上前からNetflixで配信されている作品に別タイトルを冠した作品である。

  • ライター

    石村加奈

    クジラに夢中だった少年時代を経て、本作を製作したというクレイグ・リーソン監督。ロマンチックなアプローチになるかと懸念するも、母となり、環境問題に目覚めたタニヤ・ストリーターをはじめ、様々な見地に立つ専門家の意見を盛り込みつつ、アメリカ、ドイツ、フィジー等々、世界の海プラごみ事情を網羅。地球規模の問題にふさわしい仕上がりで、未来の実害に対するイメージ喚起に成功した。飛べない海鳥の腹を見て、まずは消費量を減らすことから取り組まねばと謙虚な気持ちに。

  • 映像ディレクター

    佐々木誠

    海にプラスチック性のゴミが大量に流れ、それがどう人体に影響するのか、なぜ自分に返ってくる愚行を人間はやめられないのか、ということのメカニズムが様々な現場を取材して描かれる。時々「本作が始まってから米国で○万キロのプラスチックが捨てられた」といったテロップが入り、問題を体感させられるのも良い。ただ「プラスチック容器は化学物質だから紙の皿に」と提言する場面、紙は紙で森林破壊の問題にも繋がるな、とも。ある観点からの事実をそれぞれがどう受け止めるか。

「プラスチックの海」のストーリー

シロナガスクジラに魅せられ、幼い頃から追い続けてきたクレイグ・リーソン。しかし、世界中の海を訪れる中、プランクトンよりも多く見つけたのは、プラスチックゴミだった。美しい海に、毎年800万トンものプラスチックゴミが捨てられている事実を知ったリーソンは自身が監督を務め、海洋学者や環境活動家、ジャーナリストたちと共に世界の海で何が起きているのかを調査、撮影しようと決意する。21世紀に入って生産量が激増しているプラスチック。便利さの一方で、大量のプラスチックが海に流出し続け、近年は5mm以下の“マイクロプラスチック”による海洋汚染も大きな注目を集めている。調査の中で明らかになる数々の事実。ほんの少しのプラスチックしかリサイクルされていないこと、海鳥の体内から234個のプラスチックの破片が発見されるなど、海に捨てられたプラスチックで海洋生物が犠牲になっていること、そして、プラスチックの毒素は人間にも害を及ぼすかもしれないこと……。撮影クルーは世界中を訪れ、人類がこの数十年でプラスチック製品の使い捨てを続けてきた結果、危機的なレベルで海洋汚染が続いていることを明らかにしていく。

「プラスチックの海」の映像

「プラスチックの海」の写真

「プラスチックの海」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「プラスチックの海」のスペック

基本情報
ジャンル 社会派
製作国 イギリス 香港
製作年 2016
公開年月日 2020年11月13日
上映時間 100分
製作会社 Plastic Ocean
配給 ユナイテッドピープル
アスペクト比 16:9
公式サイト https://unitedpeople.jp/

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日命日の映画人 3/3

安井昌二(2014)

小梅姐さん

「炭坑節」や「黒田節」など多くの民謡をヒットさせ、NHK紅白歌合戦でも美声を聞かせた芸者出身の歌手・赤坂小梅の生誕100周年を記念して製作されたドキュメンタリー。生まれ育った筑豊や芸者修行に励んだ北九州など彼女ゆかりの地を訪ね、数々の記録映像や関係者へのインタビューを交え、歌一筋に生きた彼女の生涯に迫る。監督は『ハイビジョンふるさと発~有明海に生きるカメラマンの物語~』などのドキュメンタリー番組を数多く手掛けた山本眸古。ナレーションを「悪名」の水谷八重子、作曲・音楽アドバイザーを「上方苦界草紙」の本條秀太郎が担当した。赤坂小梅。本名、向山コウメは明治39年(1906)年4月、福岡県川崎町に9人兄姉の末っ子として生まれる。16歳の時に自ら芸者を志し北九州の置屋「稲本」に。通常1年間の芸者修行を3ヶ月でこなし、1年で芸者デビュー、“梅若”を名乗る。昭和4(1929)年、九州一円の民謡研究のため小倉を訪れていた野口雨情、藤井清水らに認められ、レコードデビューを果たし、同6年に上京。同8年、コロムビアから発売した「ほんとにそうなら」が大ヒット。以来、端唄、舞踊小唄などを含め、多くの流行歌や民謡をレコーディングしヒットさせた。NHK紅白歌合戦にも4回出場、その豪放磊落な性格から多くの文化人や政・財界人などに愛され、大衆から支持された。酒豪でも知られ、恰幅のいい体型が特徴的だった彼女は昭和56(1981)年4月、75歳で引退。晩年は民謡の普及や福祉活動に勤しみ、平成4(1992)年1月17日死去。享年85歳であった。

楳図かずお恐怖劇場 まだらの少女

人の憎しみが生み出す蛇の呪いの恐怖を描いた中篇ホラー。監督は「恋する幼虫」の井口昇。楳図かずお原作の同名コミックを基に、「ホラ~番長 稀人」の小中千昭が脚色。撮影を「着信アリ2」の喜久村徳章が担当している。主演は、「Last Quarter 下弦の月」の中村有沙と「TRICK  劇場版」の成海璃子。尚、本作は「楳図かずお恐怖劇場」の中で、「ねがい」と2本立公開された。楳図かずおデビュー50周年作品。