建築と時間と妹島和世

けんちくとじかんとせじまかずよ ARCHITECTURE, TIME AND KAZUYO SEJIMA
上映日
2020年10月3日

製作国
日本

上映時間
60分

ここが見どころ

建築家・妹島和世が大阪芸術大学アートサイエンス学科の校舎を設計する様子を写真家のホンマタカシが記録したドキュメンタリー。3年6ヶ月の時間を追い、見晴らしのよい丘の上の“公園のような建物”という思いを込めた妹島の建築の魅力を浮かび上がらせる。英語字幕付き上映。

映画専門家レビュー

  • 映画評論家

    北川れい子

    公園のような建物。周辺の環境との美しい調和——。新校舎の微妙に異なる模型を前にした建築家・妹島和世はその設計意図を語る。けれどもこのドキュメンタリーの意図が分からない。妹島の仕事ぶりを撮りたかったのか。新校舎の基本工事から完成までを定点カメラで撮りたかったのか。あるいは大阪芸大アートサイエンス学科のPR? いずれにしろ中途半端な産業映画という印象で、しかも完成した校舎の中はほとんど撮っていない。あ、妹島和世のファッション・センスには感心。

  • 編集者、ライター

    佐野亨

    他の建築ドキュメンタリーとは一味違い、この映画は建築の工程や建物の造形美ではなく、「建築家がいる時間」をこそ注視する。青々と茂っていた木の葉が紅く染まり枯れていく季節の循環。妹島和世のインタビューも、語られている内容以上に、語っている時間そのものに意味がある(インタビュー中に物音がして「なるべく静かにしててね」と妹島が叫ぶ場面をあえてカットせずに残していたりするのもそのためだろう)。時間を接合すべく全篇に流れる石若駿のジャズドラムも心地よい。

  • 詩人、映画監督

    福間健二

    大阪芸術大学の新校舎を「公園のような建物」にしたい建築家妹島和世。その姿と言葉と仕事場。実際に校舎が作られていく過程。三年半の時間が流れるが、題名に入れた「時間」は何を指すのか。評者が鈍いのか、監督の写真家ホンマタカシが妹島和世にどう挑み、何をつかもうとしているのかも伝わってこない。表現者対表現者という緊張の瞬間がついに訪れないのだ。そんな企画じゃないとしても、遠めの映像の反復は現場での困難さやよろこびも取り逃している。音楽の使い方もよくない。

「建築と時間と妹島和世」のストーリー

本作は、金沢21世紀美術館やルーブル美術館ランス別館などを手がけ、建築界のノーベル賞とも称されるプリツカー賞を受賞した建築家、妹島和世が、大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎を設計していく様子を記録している。構想から完成までの3年6ヶ月という時間を追い、一人の建築家がひとつの建築に向き合う姿を鮮明に描き出していく。アートとサイエンスとテクノロジーを柔軟に連携させて、これまでになかった研究と教育を行う大阪芸術大学アートサイエンス学科。妹島は、アートサイエンスという新しいジャンルの名称が学科名として文部科学省から初めて正式に認可された、新たなクリエイターを育てる空間である新校舎の設計・建築にあたり、大切にしたことを3つ挙げている。1つは、建物が立つ丘に合わせた外観であることで、周辺の環境と美しく調和する、有機的なフォルムを導き出した。次に、建物が開かれていること、つまり、様々な方向からの出入りでき、様々な方向への視界が確保できるような、内と外との自然なつながりを実現した。そして、そこが人々の交流の場となり、誰もが立ち寄れる見晴らしのよい丘の上の“公園のような建物”となることである。大学という学生たちの未来が生まれる場所を妹島はどう作り上げていくのか、彼女の建築の魅力が浮かび上がってくる。

「建築と時間と妹島和世」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「建築と時間と妹島和世」のスペック

基本情報
製作国 日本
製作年 2020
公開年月日 2020年10月3日
上映時間 60分
製作会社 大阪芸術大学
配給 ユーロスペース
レイティング 一般映画
アスペクト比 16:9
カラー/サイズ カラー
公式サイト https://kazuyosejima-movie.com/
コピーライト Copyright 2020 Osaka University of Arts. All Rights Reserved.

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