詩人の恋(2017)

しじんのこい THE POET AND THE BOY
上映日
2020年11月13日

製作国
韓国

上映時間
110分

ジャンル
ラブロマンス

ここが見どころ

「あゝ、荒野」のヤン・イクチュン主演、韓国・済州島を舞台に売れない詩人と妻と青年の三角関係を紡ぐ人間ドラマ。スランプ中の上に乏精子症と診断され苦悩する詩人テッキは、ドーナツ屋で働くセユンの呟きからインスピレーションを受け、彼に惹かれていく。監督は、初短編「One Day to be Passing By」(07/英題)で釜山国際短編映画祭最優秀監督賞を受賞、本作で長編デビューしたキム・ヤンヒ。妊活をはじめた妻を「名もなき野良犬の輪舞」のチョン・ヘジン、孤独を抱える青年セユンをル韓国ドラマ「恋するアプリ L OVE ALARM」の新星チョン・ガラムら、韓のチョン・カラムが演じる。2016年全州プロジェクトマーケット長編企画部門にて観客賞およびグランプリを、第18回釜山映画評論家協会賞にて脚本賞を受賞。第30回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門上映作品。

映画専門家レビュー

  • 映画評論家

    小野寺系

    夢見がちな中年の詩人の役を、ヤン・イクチュンが演じているのが意外だが、はまっているのがすごい。長篇は初だという監督による脚本が巧みで、この男の青年に対する恋愛感情をめぐる物語は、現実の問題に直面しながらも、ユーモアを含みながら先へとどんどん転がっていくのが楽しい。なかでも、女性の登場人物たちの辛辣なものいいが新鮮で、作品に多角的な視点を与えているといえる。田山花袋の『蒲団』を思わせる文学性もあるが、ラストには何らかの視野の広がりが欲しかった。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    ストーリーを進めるためのエピソードはふんだんに並べられている。例えば詩作の不調、不妊治療と乏精子症、夫婦関係、ドーナツ屋の美青年へのときめき、その青年の家庭環境。並べたはいいけれど、これらを回収しないまま次に進むので、待てどもドラマが深まらない。詩人役のヤン・イクチュンは前作「あゝ、荒野」とは違って、いまひとつ役柄から真情が見えない。詩人と青年以外のキャラははっきり描けているのが、なんとも不思議。結局、時は元に戻らないという話だったのでしょうか。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    題材のわりに序盤が妙に軽快なのは狙いで、物語が進むにつれ徐々に深刻さを帯びてくる演出には地味ながらも求心力があり、ダメ中年詩人のヤン・イクチュンの佇まいもリアルに、恋と呼べるのかどうか当人たちにも分からない微妙な感情の交わりを綴ってゆく語り口は優れているのだが、道ならぬ恋の葛藤の相手が「生まれてくる子供」というのはあまりに強敵で、この設定下で一度はそれを捨てようとした主人公を最後まで好きにはなれなかったがゆえに、苦い結末にはむしろ安堵を覚えた。

「詩人の恋(2017)」のストーリー

自然豊かな韓国・済州島で生まれ育った詩人のテッキ(ヤン・イクチュン)は、スランプに陥っていた。売れないテッキを支える妻ガンスン(チョン・ヘジン)が妊活をはじめ、彼の人生に波が立ち始める。乏精子症との診断が下り、詩も浮かばない。思い悩む彼だったが、港に開店したドーナツ屋で働く美青年セユン(チョン・カラム)の呟きからインスピレーションを受け、新しい詩の世界への扉が開ける。もっと彼を知りたいとの思いがわき、30代後半にして初めて守ってあげたいという感情が芽生えるテッキ。そんな内心を隠しながら、孤独を抱えるセユンと心を通わせていくが……。

「詩人の恋(2017)」の映像

「詩人の恋(2017)」の写真

「詩人の恋(2017)」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「詩人の恋(2017)」のスペック

基本情報
ジャンル ラブロマンス
製作国 韓国
製作年 2017
公開年月日 2020年11月13日
上映時間 110分
製作会社 Miin Pictures=Jin Pictures
配給 エスパース・サロウ
レイティング PG-12
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
音量 5.1ch
公式サイト https://shijin.espace-sarou.com/
コピーライト (C) 2017 CJ CGV Co., Ltd., JIN PICTURES, MIIN PICTURES All Rights Reserved

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映画専門家レビュー

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小山明子(1935)

インターミッション

取り壊しが決まった名画座・銀座シネパトスを舞台に、映画の休憩時間に交わされる会話劇によるブラックコメディ。本作のために、映画を愛する豪華キャスト、スタッフが集結した。出演は、「透光の樹」の秋吉久美子、「ヒミズ」の染谷将太、「まあだだよ」の香川京子ほか。監督は、本作が劇場用映画初監督となる樋口尚文。スクリーンサイズはシーンによりシネスコ、ビスタ、スタンダードと変化。

テレビに挑戦した男・牛山純一

テレビ草創期から活躍した名プロデューサー、牛山純一の生涯を関係者インタビューで振り返り、テレビが抱える問題を問いかけるドキュメンタリー。「エドワード・サイード OUT OF PLACE」の監督、佐藤真が10年越しの企画を実現した。証言者として、大島渚夫人で女優の小山明子(「日本の夜と霧」)などが登場。
上白石萌音(1998)

トロールズ ミュージック★パワー

「ボス・ベイビー」のドリームワークスが贈る、音楽好きな妖精の世界を舞台にした3Dアニメ。トロールズが暮らすポップ村の女王ポピーのもとに、ロック村の女王バーブから手紙が届く。この世界に別の仲間がいることを知ったポピーたちは胸を躍らせるが……。声の出演は、「ピッチパーフェクト」シリーズのアナ・ケンドリック、「女と男の観覧車」のジャスティン・ティンバーレイク。

楽園(2019)

吉田修一の『犯罪小説集』を「64 ロクヨン」の瀬々敬久が映画化。ある地方都市で起きた幼女失踪事件をきっかけに知り合った孤独な青年・豪士と紡は、それぞれの不遇に共感し合う。だが事件から12年後、再び同じY字路で少女が姿を消し、事態は急変する。出演は、「怒り」の綾野剛、「十二人の死にたい子どもたち」の杉咲花、「64 ロクヨン」の佐藤浩市、「居眠り磐音」の柄本明、「チワワちゃん」の村上虹郎。

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