オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁
おーばーえべれすといんぼうのひょうへき WINGS OVER EVEREST- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
- おしゃれな
- 泣ける
- 可愛い
- 笑える
- 重厚感のある
- かっこいい
- ほのぼのとした
- セクシーな
- スカッとする
- 親子で楽しめそう
- 考えさせられる
ここが見どころ
「レッドクリフ」シリーズ製作のT・チャンが役所広司を主演に迎えた日中合作アクション。ヒマラヤ地域の平和のための公約締結を前に、カギを握る機密文書を載せた飛行機がエベレスト南部の危険地帯に墜落。ヒマラヤ救助隊チーム・ウィングスが捜索に向かう。出演は、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」のチャン・ジンチュー、ドラマ『金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件』のリン・ボーホン。第32回東京国際映画祭特別招待作品。
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映画専門家レビュー
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映画評論家
ヴィヴィアン佐藤
映画とは作品それだけでなく、それが生まれる様々な政治性や経済動向の表現とも言える。名プロデューサーのテレンス・チャンによる作品だが、「メイド・イン・チャイナ(日中合作)の映画作品はここまで来た」ことを顕示することも目的であるようだ。世界最高峰エベレストを舞台に、ヒマラヤ国際会議にまつわる怪文書取得の陰謀。さまざまな頂上を征服しようとする人間の本能的欲動が交錯。それがこの映画の在り方とも相似だ。しかしそれゆえ余計に世界観が小さく見えてしまった。
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映画評論家
藤木TDC
小型高画質カメラで撮影した地球上のあらゆる極限環境の記録映像が容易に見られる昨今、世界最高峰を舞台にするフィクションは実際との比較を余儀なくされる。とくに私のようなドキュメンタリー好きは現実環境の再現度を重視するので、リアルを希釈し劇画調をめざす演出は意に染まなかった。そこばかり意識させられるのは、本作が私の不服を消し去るほど強烈なドラマや人物像を描けていないせいもある。派手な山岳アクションなら4000m級の冬山のほうが自由に描けたのでは。
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映画評論家
真魚八重子
様々な国籍の者が集まるヒマラヤ救助隊が、特に個々の民族性に帰すこともなく集合体で描かれるのはいい。しかし安っぽいCGと不自然にダイナミックすぎるアクションはどうか。作劇も収まりが悪く、語りの浅い過去の出来事や記憶に重きを置いたり、危険な任務中の死が簡単すぎて呆気なかったりなど、醍醐味に至らない徒労感が大きい。あまりに簡単に登場人物が死んでいくため、肩入れして応援したくなるどころか、観ていて心の置き場がなく投げやりな気分になってしまった。
「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」のストーリー
ヒマラヤ地域の平和のため『ヒマラヤ公約』を締結する会議開催を控え、平和のカギを握る重要機密文書を載せた飛行機がエベレスト南部、通称デスゾーンに墜落する。3日後、ヒマラヤ救助隊チーム・ウィングは、インドの特別捜査官を自称するヴィクターとマーカスから、多額の報酬と共に機密文書を探す依頼を受ける。チーム・ウィングスは“ヒマラヤの鬼”と呼ばれるジアン(役所広司)隊長を中心に、エベレストで遭難した恋人を探し出すために入隊したシャオタイズ(チャン・ジンチュー)、若く情熱を持ったヘリパイロット・ハン(リン・ボーホン)らが日々危険な任務を遂行していた。優秀ながら無謀な行動の多いシャオタイズに、ジアンは亡くした娘の面影を重ねていた。今回のミッションは危険であると感じながらも、財政難のチーム・ウィングスは依頼を引き受ける。残された時間は48時間しかない。酸素ボンベの残量も限られるなか、ジアンたちはデスゾーンに向けて登頂を始める。だが、様々な思いと世界規模の陰謀が交錯するなか、世界最高峰の頂点で彼らを待っていたのは、予想もつかない事態だった……。
「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | アクション ドラマ |
製作国 | 日本 中国 |
製作年 | 2019 |
公開年月日 | 2019年11月15日 |
上映時間 | 110分 |
配給 | アスミック・エース(提供:バップ) |
レイティング | PG-12 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://over-everest.asmik-ace.co.jp/ |
コピーライト | (C)Mirage Ltd. |
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映画専門家レビュー
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