- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
- おしゃれな
- 泣ける
- 可愛い
- 笑える
- 重厚感のある
- かっこいい
- ほのぼのとした
- セクシーな
- スカッとする
- 親子で楽しめそう
- 考えさせられる
ここが見どころ
1996年に連載開始した人気漫画『カイジ』の映画化第三弾。金を持つ強者と弱者との分断が顕著になる中、自堕落な生活を送っていたカイジに社長に出世した大槻が声をかけ、一攫千金ゲームに誘う。原作者の福本伸行が脚本に参加し、オリジナルストーリーを考案。原作にはない4つのゲーム『バベルの塔』『最後の審判』『ドリームジャンプ』『ゴールドジャンケン』が登場する。前2作に続き佐藤東弥がメガホンを取り、カイジを「Diner ダイナー」の藤原竜也が演じる。共演は「旅猫リポート」の福士蒼汰、「町田くんの世界」の関水渚、「十二人の死にたい子どもたち」の新田真剣佑、『おっさんずラブ』シリーズの吉田鋼太郎ほか。
今すぐ見る
映画専門家レビュー
-
映画評論家
川口敦子
全ては金、それに群がる人のありふれた欲望の物語をゲーム感覚で料理したら――と、相変わらずな“エンタメ”路線の安易さに辟易しながら、でもこの蜷川仕込みの俳優藤原vs吉田の大芝居、人間秤りの装置の張りぼてっぽさ、そして世の腐敗への批判のこめ方をいっそ令和の時代の歌舞伎として愉しんでしまうこともできるかもと腹を括ってみた。それでもご都合主義の筋には目をつむり切れないものがあるが……。終幕の対決、望遠で撮ったスタジアムの臨場感はちょっとスリリング。
-
映画評論家
佐野享
現代日本映画の悪癖がすべてつまっていると言っても過言でない前二作。今回は原作者みずから参加した脚本と若手・ベテラン取り合わせた役者陣にドリームジャンプ的な飛躍を期待したが、開始早々、虚しく綱が切れてしまった。隠喩のかけらもないミエミエの伏線と無粋な説明台詞。現実の社会状況とリンクさせうる素材にもかかわらず、これではそんな切れ味は望むべくもない。唯一胸が躍ったのは伊武雅刀と斉木しげるが旧友同士という設定で共演していること。おお、ドラマンス!
-
映画評論家
福間健二
オリンピックのあとの景気失速で悪夢化した近未来というのがいい。次に、カイジの藤原竜也の、足りないものを意識できた気楽さありのスター演技。そして、金塊の重さ比べやジャンケンで勝負というゲームの、ありえないほどの単純さ。幼稚といえば幼稚だが、娯楽映画、このくらいやれば合格というラインの上に、逆説的な「ようこそ底辺の生活へ」の、敵と味方をはっきりさせた抗議と遊びがある。佐藤監督、そつなくまとめている。桐野加奈子のラッキーガール、出番がもっとあるべきだ。
「カイジ ファイナルゲーム」のストーリー
2020年、国を挙げ盛大に催された東京オリンピックの終了を境に、景気が凄まじい速さで失速。今やこの国で生き残るのは金を持つ強者のみ。金のない弱者は簡単に踏みつぶされ、身を寄せ合い何とか暮らしていた。自堕落な生活を送っていたカイジ(藤原竜也)は、派遣会社からはクズ扱いされ、給料袋は薄く、憤りを感じつつ、一缶千円にも値上がりしたビールを買うかどうか迷うように。そんなカイジに、スーツに身を包んだ大槻(松尾スズキ)が声をかける。今や大槻は帝愛グループ企業のひとつを任される社長に出世していた。金を持て余した大金持ちの老人が主催する『第5回若者救済イベント開催!バベルの塔』という一獲千金を得られるチャンスのあるイベントのチラシを渡し、自分と組まないかと誘う大槻。運否天賦のゲームで作戦の立てようもないと断ろうとするカイジを、大槻はカラクリがわかっていれば勝てる可能性があると説得。日本中を奮い立たせる最後のギャンブルが、今、始まる……。
「カイジ ファイナルゲーム」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | サスペンス・ミステリー |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年1月10日 |
上映時間 | 128分 |
製作会社 | 映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会(日本テレビ放送網=ホリプロ=東宝=読売テレビ放送=講談社=ヒント=STV=MMT=SDT=CTV=HTV=FBS)(企画製作:日本テレビ放送網/制作プロダクション:日テレ=アックスオン) |
配給 | 東宝 |
レイティング | 一般映画 |
公式サイト | https://kaiji-final-game.jp/ |
コピーライト | (C)福本伸行 講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会 |
「カイジ ファイナルゲーム」の多彩なBlu-ray/DVD
映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 1/19
- 松重豊(1963)
-
老後の資金がありません!
垣谷美雨によるベストセラー小説を原作に、天海祐希が「狗神」以来、19年ぶりの単独主演を果たしたコメディ。コツコツと老後の資金を貯めてきた平凡な主婦・篤子。だが舅の葬式、娘の派手婚、さらには夫婦そろって失職し資産は激減。篤子は窮地に立たされる。監督は「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の前田哲。 -
日本独立
第二次大戦直後に日本の独立回復を目指しGHQと渡り合った吉田茂と白洲次郎を活写した人間ドラマ。外務大臣・吉田茂は白洲次郎を呼び出し、GHQとの交渉役を依頼。親子ほども年の違う二人だったが、日本の再出発のため激論を交わしながら国の難局に立ち向かう。監督は、「女囚さそり」シリーズや「ロストクライム -閃光-」などを手がけた伊藤俊也。日本独立への道を切り開いていく政治家・吉田茂を小林薫が、吉田茂の右腕としてGHQとの交渉の最前線で辣腕を振るう白洲次郎を浅野忠信が演じ、終戦から憲法制定、独立に至る歴史の裏側を、日米両方の視点から描き出す。
NEW今日命日の映画人 1/19
- エットーレ・スコラ(2016)
-
フェデリコという不思議な存在
ローマにやって来た1939年から1993年に亡くなるまでのエピソードを中心に、再現ドラマとドキュメンタリーを交えて、映画監督フェデリコ・フェリーニの素顔に迫る。監督を務めたのは、実際にフェリーニと親しい関係にあり、「醜い奴、汚い奴、悪い奴」でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞したエットレ・スコーラ。 -
マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶
2006年に没後10年を迎えた、イタリアが生んだ希代の俳優、マルチェロ・マストロヤンニ。マストロヤンニの真実の姿を、二人の娘バルバラとキアラをはじめ、ヴィスコンティやフェリーニ、ソフィア・ローレンなど30人もの映画人たちの証言と映像によって語る。多くの監督たちが、伝説の女優たちが、そして世界中が恋した男の秘密が明かされる。