- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
- おしゃれな
- 泣ける
- 可愛い
- 笑える
- 重厚感のある
- かっこいい
- ほのぼのとした
- セクシーな
- スカッとする
- 親子で楽しめそう
- 考えさせられる
ここが見どころ
直木賞作家・辻村深月の小説を河瀨直美が映画化したヒューマン・ミステリー。特別養子縁組で男の子を迎え入れた栗原清和・佐都子の夫婦。6年後、生みの母を名乗る女性から「子どもを返してほしい」と連絡が入る。やがて2人の前に、その女性が現れるが……。出演は「八日目の蝉」の永作博美、「嵐電」の井浦新、「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の蒔田彩珠。
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映画専門家レビュー
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映画評論家
北川れい子
実の母だというまだ若い女性とまっすぐ向かい合い、相手の言い分をしっかり聞こうとする育ての親夫婦の姿勢——。一にも二にもこれに尽きる。河監督は、恋をして望まない妊娠をしたその少女のいきさつや、6年後に脅迫まがいの行動に出るまでの状況も丁寧にフォロー、誰が悪いという描き方をしていない。“特別養子縁組”に関する情報が多いので、そのPR映画的側面もあるが、涙や泣かせを排した展開はなかなか。映像も徒に抒情に走らず節度がある。子役の素直な演技もいい。
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編集者、ライター
佐野亨
大森立嗣もそうだが、描くべき物語を自身の裡にかかえる映画作家は、いかなる原作を得ても「自分の映画」をつくりあげてしまう。血のつながらない子を授かる夫婦と血のつながった子を手放す少女のあいだで展開される物語は、明らかに8ミリ時代の作品から河直美が一貫して描きつづけてきた「承認」をめぐる思索の延長上にある。日本の映画ジャーナリズムはいよいよ河作品に本気で向かい合わなければならない時期に来ているのではないか。そしてここでも蒔田彩珠が輝いている。
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詩人、映画監督
福間健二
サスペンスを感じさせる導入部だが、事件がおきるから怖いのではなく、この世界のあり方に怖さがあるのだと気づかされていく。永作博美演じるヒロイン佐都子の戸惑いの表情にまず引きつけられた。いまを生きる不安。人物たちそれぞれの自然な声も、寄りの決まる画も、ただ「ありうる」をつみかさねる以上の大胆で細心な構成も、それに結びつく。河監督と共同脚本の高橋泉、なぜフィクションなのかを考え抜いていると思う。人が願っていいこと、まだある、と励ます力をもつ作品。
「朝が来る」のストーリー
一度は子どもを持つことを諦めた栗原清和(井浦新)と佐都子(永作博美)の夫婦は、“特別養子縁組”という制度の存在を知り、男の子を迎え入れる。それから6年。夫婦は“朝斗”と名付けた息子(佐藤令旺)の成長を見守る幸せな日々を送っていた。ところが突然、朝斗の産みの母“片倉ひかり”を名乗る女性から、“子どもを返してほしいんです。それが駄目ならお金をください”と電話が入る。当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、生まれた子どもへの手紙を佐都子に託す、心優しい少女だった。渦巻く疑問の中、栗原家を訪ねて来る若い女。その姿には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった。一体、彼女は何者なのか、そして、その目的とは……?
「朝が来る」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年10月23日 |
上映時間 | 139分 |
製作会社 | 「朝が来る」Film Partners(制作プロダクション:キノフィルムズ=組画/共同制作プロダクション:KAZUMO) |
配給 | キノフィルムズ/木下グループ |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
公式サイト | http://asagakuru-movie.jp/ |
コピーライト | (C)2020「朝が来る」Film Partners |
映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 3/1
- ハビエル・バルデム(1969)
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誰もがそれを知っている
「別離」「セールスマン」のアスガー・ファルハディ監督が、ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムを主演に迎えたサスペンス。スペインの故郷で久々に再会したラウラの家族と幼なじみ。しかし、結婚式で起きた娘の失踪をきっかけに、家族の秘密と嘘が綻び始める。共演は「しあわせな人生の選択」のリカルド・ダリン、「マジカル・ガール」のバルバラ・レニー。撮影監督は「エル・スール」「ボルベール 帰郷」のホセ・ルイス・アルカイネ。 -
パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
ジョニー・デップ主演の大ヒットシリーズ第5弾。海の死神サラザールが魔の三角地帯から解き放たれ、ジャック・スパロウへの復讐を目論む。それを阻止するためジャックは、“ポセイドンの槍”を手に入れようと、新たな仲間と大海原へ繰り出してゆく……。共演は「007 スカイフォール」のハビエル・バルデム、「キング・オブ・エジプト」のブレントン・スウェイツ、「メイズ・ランナー」のカヤ・スコデラリオ。メガホンを取ったのは、「コン・ティキ」のヨアヒム・ローニングとエスペン・サンドベリ。
NEW今日命日の映画人 3/1
- ダニエル・フォン・バーゲン(2015)
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ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン
死んだ兵士を戦闘マシーンとして蘇生させるプロジェクト“ユニバーサル・ソルジャー”で甦った男の戦いを描くSFアクション。1992年に公開された「ユニバーサル・ソルジャー」の続編。監督はミック・ロジャース。主演は前作に引き続きジャン=クロード・ヴァン・ダム。 -
ポストマン(1997)
荒廃した近未来のアメリカを舞台に、人々に希望をもたらす郵便配達人(ポストマン)の姿を描いたアクション・ロマン大作。監督・主演は「ウォーターワールド」「ティン・カップ」のケヴィン・コスナーで、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に次ぐ7年ぶりの監督第2作。脚本はデイヴィッド・ブリンの同名小説(邦訳・ハヤカワ文庫)を基に、エリック・ロスと「ライアー」のブライアン・ヘルゲランドの共同。製作はコスナーと彼のパートナーのジム・ウィルソン、「ロング・キス・グッドナイト」のスティーヴ・ティッシュ。撮影は「モアイの謎」のスティーヴ・ウィンダン。音楽は「ファーザーズ・デイ」のジェームズ・ニュートン・ハワード。美術は「ワイアット・アープ」のアイダ・ランダム。編集は「ウォーターワールド」のピーター・ボイル。共演は「追いつめられて」でコスナーと共演した「コピーキャット」のウィル・パットン、英国の舞台女優で本作がデビューとなるオリヴィア・ウィリアムス、「ラブ・ジョーンズ」のラレンツ・テイト、「スネーク・アイズ」「パンサー」のジェームズ・ルッソのほか、ロック・ミュージシャンのトム・ペティが特別出演。