典座 TENZO

てんぞ
上映日
2019年10月4日

製作国
日本

上映時間
62分

ここが見どころ

全国曹洞宗青年会製作、「バンコクナイツ」の富田克也が監督し、ドキュメンタリーとフィクションを交え3.11以降の仏教の意義を探求する。本山での修行後、山梨の寺に戻り家族と暮らす智賢。一方津波で全てを失った兄弟子の隆行は本堂再建を諦めきれずにいる。日本曹洞宗の開祖・道元禅師が著した『典座教訓』を軸に、現代日本にとって信仰とは何か探り、今を生きることを紐解いていく。全国曹洞宗青年会の僧侶たちが出演。第72回カンヌ国際映画祭批評家週間特別招待部門正式出品作品。

映画専門家レビュー

  • 映画評論家

    須永貴子

    曹洞宗本山での修行の光景の荘厳さや、被災地を捉える映像の力強さに目を奪われる。尼僧・青山俊董老師の言葉や、被災した兄弟子が軽トラのなかで咽び泣くショットなど、ナマが映し出されたパートに対し、僧侶たちが本人として出演するドラマパートの素人芝居が実にしんどい。また、食、仏道、日本の仏教、被災地などに関する数々の問題提起は興味深いが、散漫に終わってしまった。それを包括するものとして“宇宙”という概念を引っ張り出し、帳尻を合わせた感は否めない。

  • 映画評論家

    山田耕大

    福島と山梨に生きる二人の若き曹洞宗の僧侶の日々の営みを描いている。曹洞宗青年会のプロモーション映画なのだろうか。タイに蠢く怪しげな人間たちの生態を映し出した「バンコクナイツ」の監督が、一転して今度はお坊さんの日常生活を追っている。題材は宗教だが、説教臭さは微塵もない。些細なことを淡々と、しかし懸命にこなしていく僧侶たち。心躍るような出来事も、ハラハラするようなスリルもないが、最後まで飽きさせない。やはり富田克也という人はタダモノではない。

  • 映画評論家

    吉田広明

    そもそも仏教とは、曹洞宗において食べることの意味は、3・11後に宗教はどうあるべきか。それぞれに重大な主題であり、それをたかだか一時間で突き詰められるわけもなく、無理やり接合しただけの印象で、どの点に関しても中途半端どころか、入り口にすら立てていない。様々な自然の映像と、宇宙、道元の留学した中国の寺、巨大な仏像を素早くモンタージュして、何か壮大さを演出するシークエンスは、ただのイメージ処理で何かを分かったようにさせる危ういものである。

「典座 TENZO」のストーリー

兄弟子の倉島隆行(僧名・リュウギョウ)と弟弟子の河口智賢(僧名・チケン)は、本山での修行期間を終え、それぞれ自らの生まれた寺へ戻っていった。それから10年。智賢は富士山の裾野に広がる山梨県都留市にある耕雲院で、住職である父、母、妻、そして重度の食物アレルギーを抱える3歳の息子と共に暮らしている。智賢は全国曹洞宗青年会副会長を務めており、また、いのちの電話相談や精進料理教室、ヨガ坐禅など、意欲的な活動を続けている。一方、福島県沿岸部にあったかつてのお寺も家族も檀家も、すべてを津波によって流されてしまった隆行は、今では瓦礫撤去の作業員としてひとり仮設住宅に住みながら、本堂再建を諦めきれずにおり……。

「典座 TENZO」の映像

「典座 TENZO」の写真

「典座 TENZO」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「典座 TENZO」のスペック

基本情報
製作国 日本
製作年 2019
公開年月日 2019年10月4日
上映時間 62分
製作会社 全国曹洞宗青年会
配給 空族
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
音量 5.1ch
公式サイト http://sousei.gr.jp/tenzo/
コピーライト (C)全国曹洞宗青年会

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映画専門家レビュー

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エイブ・ヴィゴーダ(2016)

アンダーワールド(1996)

自分と父親を陥れた真犯人を見つけるため、正体不明の謎の男に接近する青年のパラノイアックな復讐劇を描いた異色サスペンス。本作の後「マッド・ドッグス」(日本では98年1月公開)で監督デビューも果たしたヴェテラン俳優ラリー・ビショップ(本作で助演も)の脚本を、「スター・ウォーズ」(美術監督としてアカデミー装飾部門最優秀賞を受賞)、『The Sender』(日本未公開、監督作)のロジャー・クリスチャンの監督で映画化。美術はアキ・カウリスマキ監督作品(「ラ・ヴィ・ド・ボエーム」ほか)でも知られるジョン・エブデン。出演は「ネオン・バイブル」のデニス・レアリー、「アンカーウーマン」のジョー・モントーニャ、「フューネラル」のアナベラ・シオラ、「ゴッドファーザー」のアベ・ヴィゴダ、「シリアル・ママ」のトレイシー・ローズほか。

シュガー・ヒル

ニューヨーク・ハーレムの暗黒街で、ドラッグ売買のトップにのし上がった2人の兄弟の葛藤を軸に展開する、愛と暴力に彩られたブラック・ムービー。監督はキューバ出身で、カンヌ国際映画祭で上映された「クロスオーバー・ドリーム」やテレビ映画「心臓が凍る瞬間」(日本では劇場公開)などの作品があるレオン・イチャソ。脚本はバリー・マイケル・クーパー。製作は「ラブ・クライム 官能の罠」のルディ・ラングレイスと、グレゴリー・ブラウン。エグゼクティヴ・プロデューサーは「ザ・コミットメンツ」のアーミヤン・バーンスタインとトム・ローゼンバーグ、マーク・エイブラハムズの共同。撮影は「ディープ・カバー」「カリフォルニア(1993)」のボージャン・バゼリ。音楽はテレンス・ブランチャードで、ジャズ、ファンク、ソウル、ラップ、ヒップホップ、ブラック・コンテンポラリー、アフリカン・ミュージックからゴスペルに至るまで、さまざまなブラック・ミュージックの挿入曲が全編に流れる。美術は「再会の時」のマイケル・ヘルミー、主人公兄弟の人物造形や作品世界の上でも重要な要素を占める衣装は、「ディック・トレイシー」のエドゥアルド・カストロで、ヴェルサーチ、ヨージ・ヤマモトなどのスーツが使用されている。主演は「ニュー・ジャック・シティ」「デモリションマン」「ドロップ・ゾーン」など出演作が相次ぐウェズリー・スナイプスと、「ストリーマーズ 若き兵士たちの物語」『ファイブ・ハートビーツ』(V)のマイケル・ライト。「クロウ 飛翔伝説」のアーニー・ハドソン、「ビバリーヒルズ・コップ3」のテレサ・ランドルらが共演。

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