- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
- おしゃれな
- 泣ける
- 可愛い
- 笑える
- 重厚感のある
- かっこいい
- ほのぼのとした
- セクシーな
- スカッとする
- 親子で楽しめそう
- 考えさせられる
ここが見どころ
EXILEのメインボーカルTAKAHIRO主演、島根県隠岐島を舞台にした人間ドラマ。12年前に事故で妻を失い自身も記憶を失った元漁師の池田徹は、失った記憶に怯え前に進めずにいた。そんな中、池田家は島留学してきた雄一をサポートする島親になる。「たたら侍」はじめ故郷・島根県を舞台にした作品を多く手がける錦織良成監督が、家族の絆と再生を描く。記憶を取り戻すためにもがく徹をTAKAHIROが、徹を支える支える母親・信子を松坂慶子が演じるほか、バイプレーヤーとして数々の作品に出る小市慢太郎、「ソロモンの偽証」の板垣瑞生らが出演。
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映画専門家レビュー
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映画評論家
北川れい子
常に人々の仕事や地域の文化・習慣をしっかり盛り込んで身の丈のドラマを語っていく錦織作品に、日本映画の良き伝統を感じているのだが、今回はチト戸惑う。隠岐の伝統相撲を題材にした「渾身KON-SHIN」と同じ隠岐島を舞台に、タイムリーな話題の“島留学”と“島親”の話を絡ませて、記憶喪失のままの漁師の日々が描かれていくのだが、えーっ記憶喪失!? 思うにTAKAHIROの演技をアピールするための設定なのだろうが、風景も人情も自然で美しいだけに違和感が残る。
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映画文筆系フリーライター
千浦僚
映画が始まってある登場人物が出てきたとき、まずその人物の内面や来歴はわからないものだが、観ていてだんだん彼が記憶喪失であるとわかってきたとき、観客もいわばその映画の世界や人物たちに対して記憶や情報を有しない者として居たわけだから、客席とスクリーンのなかの覚束ない者同士が同族のように感じられる、ふと目を合わせるようなことも起こりうる。TAKAHIROにはそうも思わせるようなナイーブな佇まいがあった。そして私は「たたら侍」のことを忘れられた。
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映画評論家
松崎健夫
都会と地方における家族のあり方を対比すべく、ここでは島側の視点に寄り添うことで問題点を炙り出そうと試ている。海岸線沿いをランニングする主人公の“不安”を暗示するように、道は右に曲がりくねり、先が見えない。人生の先にあることは判らないといわんばかりだ。また〈記憶〉の正体を観客が悟る直前、そこで“困難”が待ち受けていることを暗示するように、松坂慶子が急な坂道を登ってゆく。本作は様々な暗喩を用い、観客の固定観念をも利用しながら予想外の終盤を提示する。
「僕に、会いたかった」のストーリー
12年前、島で一二を争う凄腕の漁師・池田徹(TAKAHIRO)は、漁の最中に嵐と遭遇し妻を亡くした。自身も頭部を強打し、全ての記憶を失ってしまう。それ以来徹は一切漁に出ず、過去を振り返ることも、未来へ動き出すこともできないまま失った記憶に怯えている。そしてそんな徹の様子に、母・信子(松坂慶子)も苦しい思いを抱えていた。そんな中、島留学として木村めぐみ(山口まゆ)、福間雄一(板垣瑞生)、横山愛美(柴田杏花)の3人の高校生が都会から越境入学してくる。島留学では島親が単身島にやってくる生徒の親代わりとなり快活に生活できるようサポートしており、この取り組みに賛同した池田家は雄一の島親になった。漁協の休みに釣りに出かけ、距離を縮めていく徹。島生まれの生徒と島留学でやってきた生徒がそれぞれ悩み、葛藤しながら将来への夢や希望に向かい絆を深めていく一方、徹は依然未来への一歩を踏み出せない。心配そうに声をかける信子に、徹は苦しい胸の内を吐露。信子は徹の記憶を取り戻すため、ある計画を実行する。
「僕に、会いたかった」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2019 |
公開年月日 | 2019年5月10日 |
上映時間 | 96分 |
製作会社 | 「僕に、会いたかった」製作委員会(LDH JAPAN=朝日新聞社=メ~テレ=エイベックス・ピクチャーズ=ローソン=長崎文化放送=日本海テレビ=山陰放送=山陰中央テレビ)(制作プロダクション:LDH JAPAN=護縁/制作協力:ユニークブレインズ=ENTER the DEE) |
配給 | LDH PICTURES |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | https://bokuai.jp/ |
コピーライト | (C)2019「僕に、会いたかった」製作委員会 |
「僕に、会いたかった」の多彩なBlu-ray/DVD
映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 1/29
- 宮下順子(1949)
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新 デコトラのシュウ 鷲
哀川翔主演による人気シリーズが12年ぶりに復活。デコトラのイベント会場に来ていた演歌歌手・高宮すずめに一目惚れしたトラック野郎の鷲一郎。だが彼女は占い師から死を宣告されていた。別れた父親に会いたいというすずめの思いを叶えようと鷲一郎は旅に出る。共演は「L・DK」の剛力彩芽。監督は2003年の第1作「デコトラの鷲 まつりばやし」からシリーズ全作を手がける香月秀之。 -
罪の声
グリコ・森永事件をモチーフにし2016年週刊文春ミステリーベスト10国内部門第1位に輝いた同名小説を映画化。記者の阿久津は昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれ取材を重ねる。一方俊也は事件の脅迫テープに自分の声が使われていたことを知り……。監督は、TBSテレビに所属し『カルテット』など数々のTVドラマの演出をするほか、「映画 ビリギャル」など映画監督としても活動する土井裕泰。「人間失格 太宰治と3人の女たち」の小栗旬と、ミュージシャンや文筆家としても活躍する星野源が、未解決事件に翻弄され人生が交錯する二人の男を演じる。
NEW今日命日の映画人 1/29
- ジャック・リヴェット(2016)
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アニエスの浜辺
「落穂拾い」のアニエス・ヴァルダ監督による自伝的ドキュメンタリー。生い立ちや家族、友人、思い出の地、亡夫ジャック・ドゥミ、ヌーヴェル・ヴァーグ、ハリウッド等、彼女自身が語り、過去の作品やインタビュー、心象風景を交えながら現在と過去を繋いでいく。出演はアニエス・ヴァルダ、ジャック・ドゥミ、マチュー・ドゥミ、ジャン=リュック・ゴダール、ジェーン・バーキン、カトリーヌ・ドヌーヴ、ハリソン・フォード、ジム・モリソンなど。まもなく81歳になるアニエス・ヴァルダがベルギーの浜辺に立ち、鏡を並べる指示を出している。その鏡には海やアニエス自身、人影等が映りこむ。振り返ると彼女の人生には、いつも浜辺があった。子供時代を過ごしたベルギーの浜辺に始まり、戦火を逃れて疎開した南フランスの港町セート、夫であるジャック・ドゥミと渡ったアメリカ・西海岸……。自身、家族、友人、そして夫について思いを馳せながら続ける旅は、アニエスの個人史であると同時に、第二次世界大戦、戦後、ヌーヴェル・ヴァーグ、フラワーチルドレン、ウーマン・リヴ……、さながら現代史、そしてフランスの芸術史でもあった。 -
ランジェ公爵夫人
19世紀フランスを代表する作家、バルザックの同名小説を「美しき諍い女」のジャック・リヴェット監督が映画化。パリを舞台に繰り広げられる、貴族階級の女性と無骨な軍人の数奇な運命の恋物語。主演は「恋ごころ」のジャンヌ・パリバールと、ジェラール・ドパルデューの息子で「ポーラX」にも主演したギョーム・ドパルデュー。