ウィーアーリトルゾンビーズ
うぃーあーりとるぞんびーず WE ARE LITTLE ZOMBIES- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
- おしゃれな
- 泣ける
- 可愛い
- 笑える
- 重厚感のある
- かっこいい
- ほのぼのとした
- セクシーな
- スカッとする
- 親子で楽しめそう
- 考えさせられる
ここが見どころ
第35回サンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞した長久允監督による長編デビュー作。両親が死んでも泣くことができず、まるでゾンビのように感情を失った4人の少年少女たち。音楽バンドLITTLE ZOMBIESを結成した彼らは、やがて予想もしない運命に翻弄されていく。出演は「旅猫リポート」の二宮慶多、TV『偽装の夫婦』の水野哲志、似顔絵師としても活動中の奥村門土、「クソ野郎と美しき世界」の中島セナ、「超高速!参勤交代」シリーズの佐々木蔵之介、「青の帰り道」の工藤夕貴、「斬、」の池松壮亮。
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映画専門家レビュー
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映画評論家
北川れい子
確かにゲームやアニメを盛り込んだポップなビジュアル演出は、テレビCMやプロモーション・ビデオを連想させなくはない。けれども冒頭にカミュ『異邦人』のあの有名な書き出しをそっくり引用し、終盤では同じく不条理作家カフカの『城』にまで言及するペダンチックぶりは、それを口にするのが親が死んでも泣けない子どもたちだけに、逆に説得力があり、脚本も書いている長久監督の周到な計算は、実にスリリング。“あらかじめ失われた子どもたち”の「変身」的旅立ちに拍手!!
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映画評論家
千浦僚
劇中バンドが歌い奏でる曲の、ない、ない、とhave not とdenaial を重ねる歌詞と、ウィー・アーの語にちょっと電気グルーヴの曲ふたつくらいを連想するが、それがこどもっぽい声で叫ばれるところに、90年代的世紀末的ヤケクソさから打って出ることがもっとチャーミングに生きなおされている感じがあった。昨今のゾンビという概念のポップ化はぶち殺されてもいいものとしてゲームで使用され続けた結果の再発見。そこにアイデンティファイしてからの再生。それは強い。希望でしかない。
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映画評論家
松崎健夫
平成の終わりに作られ、令和という“新時代”のはじまりを告げる作品だ。前作に続いて長久允監督は、ゴミ箱視点・魚視点・清掃車視点などの奇妙な主観、幾何学的で虚無な俯瞰ショットなどの個性的な視覚的表現を実践。それらは現実と非現実、有機質と無機質との境界線を構築。“神の視点”のような俯瞰ショットは〈生と死〉を想起させ、同時に「人生はゲームではない」という反定立をも導いている。奇抜な映像や厭世観に騙されてはならない。あくまでもこの映画は、人生讃歌だからだ。
「ウィーアーリトルゾンビーズ」のストーリー
両親を亡くしたばかりの13歳の少年少女たち。ヒカリ(二宮慶多)の親はバス事故、イシ(水野哲志)の親はガス爆発で焼死、タケムラ(奥村門土)の親は借金苦で自殺、イクコ(中島セナ)の親は変質者に殺された。悲しいはずなのに泣けなかった彼らは、よく晴れたある日、偶然、火葬場で出会う。まるで感情がないゾンビのように、夢も未来も歩く気力もなくなった4人はゴミ捨て場の片隅に集まり、バンド“LITTLE ZOMBIES”を結成。やがて、LITTLE ZOMBIESは社会現象となり、予想もしない運命に翻弄されていく……。
「ウィーアーリトルゾンビーズ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 青春 ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2019 |
公開年月日 | 2019年6月14日 |
上映時間 | 120分 |
製作会社 | (製作幹事:電通/制作プロダクション:ROBOT) |
配給 | 日活 |
レイティング | PG-12 |
カラー/サイズ | カラー |
音量 | ドルビーSRD-EX |
公式サイト | https://littlezombies.jp/ |
コピーライト | (C)2019“WE ARE LITTLE ZOMBIES”FILM PARTNERS |
映画専門家レビュー
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日本独立
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