ぼけますから、よろしくお願いします。

ぼけますからよろしくおねがいします
上映日
2018年11月3日

製作国
日本

上映時間
102分

ここが見どころ

数々のテレビドキュメンタリーを手がけてきた信友直子監督が、自らの両親の老老介護を娘である「私」の視点から丹念に見つめる劇場映画初監督作。2014年、80代後半の母がアルツハイマー型認知症と診断され、90歳を超えた父が母の介護をする日々が始まった……。プロデューサーは「園子温という生きもの」の大島新と「放送禁止 劇場版 密着68日 復讐執行人」の濱潤。撮影・ナレーションを信友直子監督が兼任する。

映画専門家レビュー

  • 映画評論家

    上野昴志

    人は、老いたときに、持って生まれた資質や、それまでの暮らしの中で培ってきたものが、はっきりと現れるのではないかと改めて思う。認知症の母は、ヘルパーが風呂場の掃除を始めると、自分も手を出そうとする。そこに、それまで家事の一切をやってきた彼女の矜持がある。そのことに胸をうたれる。また、そのような妻の姿を自然に受け止め、自分で買い物をし、食事の支度をする夫の姿に、果たして自分はどうかと問われる思いがする。なんとも素敵な老夫婦と、それを捉えたカメラに脱帽!

  • 映画評論家

    上島春彦

    アルツハイマー型認知症になった母親と介護を支えるその夫を娘の映像作家が撮る。良さは身内が取材することで家族史になっているところ。三人家族それぞれの生き方や趣味が、過去に撮影された映像を交えて語られ、その中には乳癌治療の放射線で毛が抜けてしまう真っ最中の作家自らの映像も含まれる。セルフ・ドキュメンタリーは苦手な私だが、これくらい理性的、自制的な作りだと感服する。タイトルから分かるように、家族には未来がある。病者、介護者、地域医療のあり方が見える。

  • 映画評論家

    吉田伊知郎

    TVディレクターの娘が両親を撮っただけに距離が近く、内外での表情の違いを含め老いと共生する姿を露悪的にならずに映し出す。洗濯物の上に寝転がる母の上を乗り越えてトイレに行く父といったカットは撮影者との距離が近くないと撮れまい。温厚な父がある瞬間に母を叱責する際の「仁義なき戦い」的な方言の活用が実に映画的な魅力を増すが、覚束ない足取りで生活する両親を引いて撮り続ける娘が思わずカメラを置いたり、フレームの外から手を貸したくなる瞬間も観てみたかった。

「ぼけますから、よろしくお願いします。」のストーリー

広島県呉市で生まれ育った「私」(信友直子)は、ドキュメンタリー制作に携わるテレビディレクター。18歳で大学進学のために上京して以来、40年近く東京暮らしを続けている。一人っ子の娘が、故郷を離れ結婚もせず好きな仕事に没頭している姿を、両親は文句も言わずに遠くから見守っていた。だが45歳の時に「私」は乳がんを発症、母は上京して不安な「私」に寄り添いながら看病を続ける。めそめそしてばかりの娘を、母がユーモアたっぷりの愛情で支える姿は、セルフドキュメンタリー『おっぱいと東京タワー~私の乳がん日記』として放送され、大きな反響を呼ぶ。その頃から「私」は、故郷の両親との思い出作りのために“家族の記録”を撮り始めるが、2013年頃から、撮ったテープの中に少しずつ母のほころびが見え出してくる。2014年、母はアルツハイマー型認知症と診断され、90歳を超え耳の遠い父が80代後半の母の介護をするようになる。「私」は実家に帰ることも考えるが、「(介護は)わしがやる。あんたはあんたの仕事をせい」という父の言葉に思い留まる。そして「私」は、この両親の記録を撮ることが自分の使命だと思い始める……。

「ぼけますから、よろしくお願いします。」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「ぼけますから、よろしくお願いします。」のスペック

基本情報
製作国 日本
製作年 2018
公開年月日 2018年11月3日
上映時間 102分
製作会社 ネツゲン=フジテレビ=関西テレビ
配給 ネツゲン(配給協力:ポレポレ東中野)
レイティング 一般映画
公式サイト http://www.bokemasu.com/
コピーライト (C)2018「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 6/15

ジェームズ・ベルーシ(1954)

女と男の観覧車

ウディ・アレンがケイト・ウィンスレットを主演に迎えて撮り上げたヒューマンドラマ。1950年代。コニーアイランドの遊園地でウェイトレスとして働く元女優ジニー。ある日、彼女の前に音信不通だった娘キャロライナが現れ。その日からジニーの何かが狂い始める。共演は「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」のジャスティン・ティンバーレイク、「マレフィセント」のジュノー・テンプル、「ゴーストライター」のジム・ベルーシ。撮影は「地獄の黙示録」「ラストエンペラー」のヴィットリオ・ストラーロ。

砂上の法廷

初監督作「フローズン・リバー」が高評価を受けたコートニー・ハントが、キアヌ・リーヴスとタッグを組んだ法廷ミステリー。ある殺人事件の被告となった少年の裁判の過程で、証人たちの嘘に覆い隠された意外な真実が明らかになってゆく。共演は「コールド マウンテン」のレニー・ゼルウィガー。エリア・カザンの息子で「悪魔を憐れむ歌」などを手掛けたニコラス・カザンが脚本を担当。
コートニー・コックス(1964)

ニューヨーク、愛を探して

ニューヨークを舞台に、悩める母娘たちの物語を綴る群像ドラマ。女性写真家リグビーは、人気ロックバンドのリーダーに写真の腕前を認められ、彼らのツアーに同行しないかと誘われる。ところが既婚男性との不倫関係を解消した矢先、妊娠していることが判明し……。出演は「ヘルボーイ」シリーズのセルマ・ブレア、「ランナウェイ 逃亡者」のスーザン・サランドン、「ラヴレース」のシャロン・ストーン、「スクリーム」シリーズのコートニー・コックス、「帰らない日々」のミラ・ソルヴィーノ、「ペネロピ」のクリスティーナ・リッチ、TV『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のポール・ウェズリー。監督は、TVシリーズを手がけてきたポール・ダッドリッジ。特集企画『未体験ゾーンの映画たち2018』にて上映。

スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション

人気ホラーシリーズ「スクリーム」続編。前3部作から10年後に起こる連続殺人事件を、シリーズ特有の恐怖、スピード感に加え、前作をパロディにするユーモアで描く。監督は、シリーズ全てを手掛けるウェス・クレイヴン。出演は、「バレエ・カンパニー」のネーヴ・キャンベル、「スコーピオン」のコートニー・コックス。

NEW今日命日の映画人 6/15

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