- 手に汗握る
- 感動的な
- 怖い
- おしゃれな
- 泣ける
- 可愛い
- 笑える
- 重厚感のある
- かっこいい
- ほのぼのとした
- セクシーな
- スカッとする
- 親子で楽しめそう
- 考えさせられる
ここが見どころ
「赤い雪 Red Snow」の井浦新と芸人・アキラ100%が兄弟役を演じる人間ドラマ。幼いころに父と別れた亮太は、父のように離婚して息子たちと会うことができずにいた。ある日、兄の章一が街で父を見たと言い出し、亮太は兄と一緒に父を捜し始める。監督は、「ゆらり」の横尾初喜。2019年6月21日より長崎先行ロードショー。
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映画専門家レビュー
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映画評論家
吉田伊知郎
監督の個人的体験に基づいた内向きの企画かつ、淡々とした描写が続くだけにノレないと辛いところだが、未知数の大橋を抜擢したことで刺激をもたらす。新井浩文にも似た相貌を持つ大橋は、芸人を漫才人間と役者人間に分類する香川登志緒に倣えば後者のタイプに当たり、舞台でいつもキョドっているのとは別人の様に奥行きのある存在感を見せる。井浦が憎しみを抱く父の若い頃を二役で演じているのも終盤の展開を思えば意外だが、異物を混入させる演出が普遍性をもたらすようだ。
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映画評論家
上島春彦
長崎の御当地映画、ずっと昔に消えた父を今さら探すことになった兄弟の話で、兄弟それぞれの事情と温度差が鍵となる。微妙にネタバレ厳禁なので書ける範囲で書くと、これは人ではなくむしろ土地や路地へのこだわりの方が面白い。ふと入った道に突然記憶が蘇る、その至福、というのは誰にも覚えがあるだろう。ロケーションが効いており、これが御当地映画の良さ。行ったことはないが、ここは海を見下ろす坂道の街なんだね。エンクミちゃんと井浦新の一人二役も興味深い趣向であった。
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評論家
上野昴志
ゆるいなぁ。こういう話だから緩い、というのではない。冒頭の海を撮ったショットを皮切りに、一つ一つのショットが長すぎるのだ。長回しが生きるのはそこに動きがあるからだが、こちらは静止した画面がただ長い。典型的なのは、新が机の前に座っているのを横から撮ったショット。作り手はそこに思い入れをしているのかもしれないが、それをただ眺める観客のことも考えてほしい、というのは半分冗談だが、各ショットを少しづつ縮めて、全体で15分ほど短くすれば締まったろうに。
「こはく」のストーリー
長崎県に住む35歳の広永亮太(井浦新)は、幼いころに別れてほとんど覚えていない父が借金とともに残していったガラス細工会社を受け継ぎ、経営を立て直しつつある。その一方、かつての父と同じように離婚し、ふたりの息子と会うことができずにいた。現在の妻・友里恵(遠藤久美子)とは幸せに暮らしているが、ある日、妻から妊娠を告げられると、父親になることへの一抹の不安を覚える。また、定職に就かずに母・元子(木内みどり)と暮らす、虚言癖のある兄・章一(大橋彰)の存在も悩みの種だった。そんな折、章一が街で父を見かけたと言い出す。いつになく真剣な面持ちで父への恨みを口にする兄の姿に、亮太は衝撃を受ける。亮太は兄に付き合って父を捜し始め、自分たちと別れた後の父の人生に思いを巡らせる。忘れかけていた子供時代のことを思い出し、母が垣間見せた孤独な姿が蘇る。母は今でも父のことを話すことを嫌がり、その理由も語ろうとしない。そんな母に内緒で父を捜す二人は、唯一の手がかりとなりそうな元従業員の住所を手に入れる。しかし、その住所を訪ねると、女性はすでに引っ越していた。そもそも兄が父を見たというのは本当なのかと亮太は疑い始め、兄弟の仲が険悪になりかけたとき、母が病に倒れる。母は病床で、「お父さんは優しかったとよ」と初めて語る。友里恵が息子の亮平を出産した数カ月後、母はこの世を去る。葬儀の日、亮太と章一は、父に関する有力な情報を得る……。
「こはく」の写真
「こはく」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2019 |
公開年月日 | 2019年7月6日 |
上映時間 | 104分 |
製作会社 | 製作:メモリード=アイティーアイグループ=プレナス=フーリンラージ =堀内組=NIB長崎国際テレビ 制作プロダクション:FOOLENLARGE |
配給 | SDP |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://www.kohaku-movie.com/ |
コピーライト | (C)2018映画「こはく」製作委員会 |
「こはく」の多彩なBlu-ray/DVD
映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 1/29
- 宮下順子(1949)
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新 デコトラのシュウ 鷲
哀川翔主演による人気シリーズが12年ぶりに復活。デコトラのイベント会場に来ていた演歌歌手・高宮すずめに一目惚れしたトラック野郎の鷲一郎。だが彼女は占い師から死を宣告されていた。別れた父親に会いたいというすずめの思いを叶えようと鷲一郎は旅に出る。共演は「L・DK」の剛力彩芽。監督は2003年の第1作「デコトラの鷲 まつりばやし」からシリーズ全作を手がける香月秀之。 -
罪の声
グリコ・森永事件をモチーフにし2016年週刊文春ミステリーベスト10国内部門第1位に輝いた同名小説を映画化。記者の阿久津は昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれ取材を重ねる。一方俊也は事件の脅迫テープに自分の声が使われていたことを知り……。監督は、TBSテレビに所属し『カルテット』など数々のTVドラマの演出をするほか、「映画 ビリギャル」など映画監督としても活動する土井裕泰。「人間失格 太宰治と3人の女たち」の小栗旬と、ミュージシャンや文筆家としても活躍する星野源が、未解決事件に翻弄され人生が交錯する二人の男を演じる。
NEW今日命日の映画人 1/29
- ジャック・リヴェット(2016)
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アニエスの浜辺
「落穂拾い」のアニエス・ヴァルダ監督による自伝的ドキュメンタリー。生い立ちや家族、友人、思い出の地、亡夫ジャック・ドゥミ、ヌーヴェル・ヴァーグ、ハリウッド等、彼女自身が語り、過去の作品やインタビュー、心象風景を交えながら現在と過去を繋いでいく。出演はアニエス・ヴァルダ、ジャック・ドゥミ、マチュー・ドゥミ、ジャン=リュック・ゴダール、ジェーン・バーキン、カトリーヌ・ドヌーヴ、ハリソン・フォード、ジム・モリソンなど。まもなく81歳になるアニエス・ヴァルダがベルギーの浜辺に立ち、鏡を並べる指示を出している。その鏡には海やアニエス自身、人影等が映りこむ。振り返ると彼女の人生には、いつも浜辺があった。子供時代を過ごしたベルギーの浜辺に始まり、戦火を逃れて疎開した南フランスの港町セート、夫であるジャック・ドゥミと渡ったアメリカ・西海岸……。自身、家族、友人、そして夫について思いを馳せながら続ける旅は、アニエスの個人史であると同時に、第二次世界大戦、戦後、ヌーヴェル・ヴァーグ、フラワーチルドレン、ウーマン・リヴ……、さながら現代史、そしてフランスの芸術史でもあった。 -
ランジェ公爵夫人
19世紀フランスを代表する作家、バルザックの同名小説を「美しき諍い女」のジャック・リヴェット監督が映画化。パリを舞台に繰り広げられる、貴族階級の女性と無骨な軍人の数奇な運命の恋物語。主演は「恋ごころ」のジャンヌ・パリバールと、ジェラール・ドパルデューの息子で「ポーラX」にも主演したギョーム・ドパルデュー。