映画作家 黒木和雄 非戦と自由への想い

えいがさっかくろきかずおひせんとじゆうへのおもい
上映日
2016年11月19日

製作国
日本

上映時間
91分

ここが見どころ

2006年に急逝した映画監督・黒木和雄が訴え続けた平和への想いを映し出すドキュメンタリー。監督の肉声や作品、同世代の著名人や10代の学生のインタビューを通して、彼が抱いていた危機感、戦争を知らない世代が今の時代をどう捉えているのかを紐解いてゆく。監督は、黒木監督の「竜馬暗殺」などの助監督を経て、「正午なり」でデビューした後藤幸一。

映画専門家レビュー

  • 映画評論家

    上野昴志

    学徒動員先の工場で九死に一生を得た黒木自身の語りから、澤地久枝をはじめ、映画作りを共にした劇作家や美術家、戦時下の日常から戦争を描く四部作を作る契機となったポーランドとの合作TVドキュメンタリー『かよこ桜の咲く日』のプロデューサーや広島の被爆体験者などのインタビューが、黒木和雄の想いを増幅していく。黒木は戦争体験が忘却されることを案じていたが、広島大学の学生たちが、元安川で原爆瓦礫を発掘している姿を見れば、例の微笑を浮かべるのではないか。

  • 映画評論家

    上島春彦

    黒木のフィルモグラフィ中、特に原爆禍や銃後の人々を描いた数本にスポットを合わせ、かつての彼の助監督後藤幸一が黒木の作品観とその背景を追っていく。正直に言ってしまうと私が黒木に興味を失っていくきっかけがこれらの映画なのだが、この際そういうことは関係なし。こういうピンポイントに特化したアプローチはありだと思う。もちろんそこには突然「戦争OK」の国になってしまった日本への批判が込められており、多彩なコメンテイターの方々もそういう視点で全員語っていた。

  • 映画評論家

    モルモット吉田

    黒木和雄の戦争4部作を軸に、撮影現場の再訪、関係者の証言を丹念に集めた真面目なドキュメンタリーである。晩年の黒木作品の記憶が甦るが、10年前にETVで組まれた特集の同工異曲の感も。これも黒木の一面ではあるが、本作では一言で済ませてしまう岩波映画、TV『天皇の世紀』、ATG、晩年の「スリ」などに愛着がある者としては、黒木の多面性の中にこそ本作が提示する問題があったと思うのだが。観る機会の少ない『かよこ桜の咲く日』の映像とスタッフの証言は貴重。

「映画作家 黒木和雄 非戦と自由への想い」のストーリー

2006年に急逝した映画監督・黒木和雄は、1966年、「とべない沈黙」で劇映画デビュー。1970年代には「竜馬暗殺」「祭りの準備」「原子力戦争 Lost Love」などの作品を世に送り出し、その後、井上光晴原作の「TOMORROW 明日」、第77回キネマ旬報ベスト・テン第1位の「美しい夏キリシマ」、井上ひさし原作の「父と暮せば」、遺作となった「紙屋悦子の青春」という戦中戦後の市井の人々にフォーカスをあてた戦争レクイエムと呼ばれる4作品を発表する。生前、「現在の日常のなかに『戦時下』のあの日々の姿がかたちを変えて、ふたたび透けて見えてくるような危機感を、私はいだきます」と語った黒木監督。本作では、黒木監督の肉声や作品、同世代の著名人から10代の学生のインタビューを通して、監督が抱いた危機感はどの様なものだったのか、そして戦争をしらない戦後世代はどの様にいまの時代を捉えているのかを紐解き、黒木作品に込められた非戦と自由への想いを未来へ繋げてゆく。

「映画作家 黒木和雄 非戦と自由への想い」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「映画作家 黒木和雄 非戦と自由への想い」のスペック

基本情報
製作国 日本
製作年 2016
公開年月日 2016年11月19日
上映時間 91分
製作会社 パル企画/コピーライツファクトリー
配給 パル企画/コピーライツファクトリー
レイティング 一般映画
カラー/サイズ カラー/ビスタ
音量 ステレオ
公式サイト https://www.facebook.com/kurokikazuo.movie/
コピーライト (C)2016 パル企画/コピーライツファクトリー

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映画専門家レビュー

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