「紫」

むらさき
上映日
2012年10月20日

製作国
日本

上映時間
77分

ジャンル
アート

ここが見どころ

京都に江戸時代から続く染色家“染司よしおか”の当主・吉岡幸雄の姿を追ったドキュメンタリー。植物のみを使用した天然染料を使った技法を追求する吉岡の姿を通じて、近代日本が置き去りにしてきたものを振り返る。監督と撮影はロック・ミュージシャンを追ったドキュメンタリー「BIG RETURNS」の川瀬美香。

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「「紫」」のストーリー

京都に江戸時代から続く染色家“染司よしおか”の当主・吉岡幸雄は、大学生だった1950年代、都会の公害を目の当たりにする。当時の日本は、環境破壊という問題に無関心だったが、その後、先代から染司を受け継いだ彼は、染料を古代からの天然染料に戻すことを決意する。京都の澄んだ湧き水と植物から作られる色たちは、化学染料を超える美しさと深さを醸し出し、人々を魅了。吉岡は染職人の福田と共に、21世紀のアジアでも珍しく、難しい歴史的手法を伝承する植物染めの工房を営む。しかし、地球の気候変化は、染料の材料となる植物の栽培に影響を与えている。地球の状況が200年前と比べて異なっているため、原料となる植物が育ちにくくなっているのだ。21世紀に、植物だけで染めを行う技法は無理ではないか?という状況にまで至っているが、吉岡は諦めない。吉岡の仕事のひとつに古来の美術装飾品の復元がある。正倉院に保管されている歴史的な宝物や伎楽の衣装の制作手法を探究、復元する仕事である。科学が発達した現代よりも、昔の人の方が物作りの技術は高い、と吉岡は語る。福田は、いつも通り何食わぬ顔をして工房で“印度更紗”や“きょうけち”という高度な技術を再現して見せる。しかし、名門染屋ですらまだ再現した事のない古代技術があるという。工房では挑戦が続く。東大寺に1260年続く行事“お水取り”。五穀豊穣を祈るこの儀式に、紅花だけで染色した紅和紙を奉納する吉岡。何度も重ねて染め上げることで重く深みを持った吉岡紅が出来上がる。何度も繰り返し、耐え抜いた後、ようやく物干に下げられる鮮やかな色の宝物。吉岡が“ボロ屋”と呼ぶ工房では、現在ものろのろと、そして優雅に、素朴な手作業で美しい色が作り出されている。

「「紫」」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「「紫」」のスペック

基本情報
ジャンル アート
製作国 日本
製作年 2011
公開年月日 2012年10月20日
上映時間 77分
製作会社 ATMK
配給 ATMK
レイティング 一般映画
アスペクト比 16:9
カラー/サイズ カラー
音量 ステレオ
公式サイト http://www.art-true.com/purple/
コピーライト (C) Atmk.Co.,Ltd.2006-2011 All rights reserved.

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 10/22

スパイク・ジョーンズ(1969)

her 世界でひとつの彼女

デビュー作「マルコヴィッチの穴」で第72回アカデミー賞監督賞にノミネートされ、その後も「アダプテーション」「かいじゅうたちのいるところ」など独自の視点から現代にアプローチするスパイク・ジョーンズ監督が、主演に「ザ・マスター」のホアキン・フェニックスを迎え、傷心の男と人工知能型OSとの恋を描いたラブストーリー。ほか、「アメリカン・ハッスル」のエイミー・アダムス、「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラらが出演。「マッチポイント」のスカーレット・ヨハンソンが主人公が恋する人工知能型OSの声を担う。第71回ゴールデングローブ賞脚本賞受賞。第86回アカデミー賞作品賞、脚本賞、美術賞、歌曲賞、作曲賞にノミネート。

ジャッカス クソジジイのアメリカ横断チン道中

大の大人が身体を張って過激なパフォーマンスやいたずらを繰り広げる人気番組『ジャッカス』から、中心メンバーで「メン・イン・ブラック2」などに出演したジョニー・ノックスヴィルが扮する型破りなアーヴィングじいさんを主軸に据えたコメディ。父親を探す8歳の孫と86歳の祖父の旅をベースに、二人が行く先々でドッキリを仕掛け騒動を巻き起こす様を映す。監督は「ジャッカス・ザ・ムービー 日本特別版」「ジャッカス3D」など同シリーズを多く手がけるジェフ・トレメイン。「かいじゅうたちのいるところ」「マルコヴィッチの穴」のスパイク・ジョーンズ監督が製作に加わっている。第86回アカデミー賞メイキャップ&スタイリング賞ノミネート。

NEW今日命日の映画人 10/22

リノ・ヴァンチュラ(1987)

リュミエールの子供たち

1895年の“映画誕生”(リュミエール兄弟のシネマトグラフの発表と公開上映)の100周年を祝い、過去一世紀に作られたフランス映画の代表作のべ307本から名場面を抜粋して作られたアンソロジー。監督は「めぐり逢う朝」のアラン・コルノー、「愛を弾く女」「夕なぎ」のクロード・ソーテ、「オディールの夏」「死への逃避行」のクロード・ミレールら現代フランス映画を代表する現役のベテラン監督3人に加え、テレビ・ジャーナリストのピエール・ビヤール、『ル・モンド』紙の映画担当オリヴィエ・バロ、テレビの映画番組のディレクター、ジャン・クロード・ロメール、そしてゴーモン・シネマテークのディレクターで無声映画復元の分野でフランスの第一人者としてマルセル・レルビエの「エル・ドラドオ」、ルイ・フイヤードの「ファントマ」「吸血ギャング団」「ジュデックス」などを復元したピエール・フィリップ、映画助監督のクリストフ・バラティエの合計9名。製作は「ロシュフォールの恋人たち」「ニュー・シネマ・パラダイス」の二枚目スターでコスタ・ガブラスの「Z」以来、プロデューサーとしても活躍が目ざましいジャック・ペラン。音楽は「シェルブールの雨傘」で知られる、「プレタポルテ」を手掛けたジャズと映画音楽の巨匠ミシェル・ルグラン。編集はイヴ・デシャン。音声はポール・ベルトー、編集イヴ・デシャンがそれぞれ担当。世界最初の映画スターと言われるパテ社のコメディのマックス・ランデールに始まり、アルレッティ、ジャン・ギャバン、アラン・ドロン、イヴ・モンタンら日本のファンにも馴染み深い大物からイレーネ・ジャコブ、ヴァネッサ・パラディらまでの古今の大スターに、ミシェル・シモン、ジャン=ルイ・バロー、ピエール・ルノワール、フランソワーズ・ロゼー、マルセル・ダリオ、ルイ・ジューヴェなどの名優たち、それに劇映画監督を世界で最初に名乗ったアリス・ギー・ブラシェに20世紀フランス映画・演劇界最大の巨人サッシャ・ギトリー、ジャン・ルノワールやフランソワ・トリュフォーなどの偉大な映画作家たちが次々と登場する賑やかさはまさに、映画100周年のお祝いにふさわしい。100年の記念とはいうものの構成は年代順ではなく、エンタテインメント志向で「歌」「ギャグ」「キス」といったコーナーや「レ・ミゼラブル」の6度にわたる映画化をまとめて見せるなどなど、テーマに沿って時代を自在に横断する編集が行われている。また「天井桟敷の人々」などの名作のアウトテイクやメイキング映像を見てくれるのは貴重。

サンデー・ラバーズ

ロンドン、パリ、ローマ、ロスの世界の4都市を舞台に恋にハリキる中年男性の姿をそれぞれの独立したストーリーで描いたオムニバス映画。製作はレオ・L・フックス、監督は一話(ロンドン)がブライアン・フォーブス、二話(パリ)がエドゥアール・モリナロ、三話(ロス)がジーン・ワイルダー、四話(ローマ)はディーノ・リージが担当。脚本はフランシス・ヴェベール、アージェ・スカルペッリ、レスリー・ブリカッセ、ジーン・ワイルダー、撮影はクロード・アゴスティーニ、トニーノ・デリ・コリ、ジェリー・ハーシュフェルド、クロード・ルコント、音楽はマヌエル・デ・シーカが担当。出演はロジャー・ムーア、リノ・ヴァンチュラ、ジーン・ワイルダー、ウーゴ・トニャッティなど。英語版。

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