ここが見どころ
いま米国で売れっ子の探偵小説家ミッキイ・スピレエンの原作を映画化した1954年作品で、「地獄の英雄」の脚本家レッサー・サミュエルズの製作。脚色はサミュエルスとアラン・グリーンの共同で、監督は「印度の放浪児」のヴィクター・サヴィル、撮影は「ケイン号の叛乱」のフランツ・プラナー、音楽は「私も貴方も」のマリオ・カステルヌーヴォ・テズスコの担当。出演者は「吹き荒ぶ風」のアンソニー・クイン、「紳士は金髪がお好き(1953)」のチャールズ・コバーン、「地獄と高潮」のジーン・エヴァンス、ペギー・キャッスル、メアリー・エレン・ケイ(「目撃者は語らず」)、ショウン・スミス、ドロレス・ドンロンら。
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「指紋なき男」のストーリー
ジョニイ・マックブライド(アンソニー・クイン)は、自動車事故のショックで記憶を喪失し、自分の過去をたぐり出そうとして苦しんでいた。そこへ、ジョニイの写真をリンキャッスルという町で見たと称する男が現れた。ジョニイは早速その町へ行ったが、忽ち刑事によって警察へ連行され、彼が2年前までリンキャッスル銀行の出納係をしており、25万ドルの公金を拐帯した上、地方検事を殺害した嫌疑に問われていることを知った。ジョニイは何とかして自分の無罪を証明したいと思い、当時の新聞を調べて、自分が事件の直後、町から逃走したままになっていること、また彼の恋人だったヴェラという金髪女がやはり姿を消してしまったことが分かった。更に、ヴェラが外科手術ですっかり顔を変え、1年前、町に帰って来て、いま顔役セルヴォ(ジーン・エヴァンス)のもとにいるらしいという情報も得た。ジョニイはセルヴォの事務所を訪れたが何も手がかりは得られず、かえってすぐに町を立ち退くよう脅迫された。その翌日彼はセルヴォの経営する賭博場へ姿を現わした。そこに働く金髪女を片端から調べてヴェラを見つけ出そうとしたのだ。ジョニイはここでセルヴォに信用されているウェンディ(メアリー・エレン・ケイ)と知り合った。ジョニイは次にリンキャッスル銀行を訪れ、頭取のガーディナー(チャールズ・コバーン)に会った。彼はジョニイの無実を証明するために出来るだけの努力をすると約した。一方、セルヴォは自分の周辺の女のうち誰かがヴェラであるという恐れにおびえ始め、ウェンディをはじめ、情婦のトロイや、ヴィナス(ペギー・キャッスル)、キャロルと4人の女を呼び集め、ジョニイと対決させようとした。このとき、顔色を変えて逃げ出そうとしたのは、ヴィナスだった。ジョニイはガーディナーに呼ばれ事件の真相を知るよりも、早く町を去るほうが身のためだと勧められた。しかし、ジョニイはウェンディからの通報でヴィナスがセルヴォによって倉庫に幽閉されていると知り、単身乗り込んでセルヴォを射殺し、深傷を負ったヴィナスを助けた。更にジョニイはこの事件の真犯人はガーディナーだとあばいた。ガーディナーはセルヴォとグルになって銀行の金を盗み、その罪をジョニイになすりつけようとしたのだった。ヴィナスをヴェラだと思っていたジョニイは、実はウェンディこそヴェラであることを知って驚いた。彼はウェンディに結婚を申し込んだが、彼女は2人が3年前すでに秘密に結婚していると告げて、更にジョニイを驚かせた。
「指紋なき男」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1954 |
公開年月日 | 1955年1月8日 |
製作会社 | UA映画 |
配給 | UA日本支社=松竹 |
レイティング |
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今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 3/1
- ハビエル・バルデム(1969)
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誰もがそれを知っている
「別離」「セールスマン」のアスガー・ファルハディ監督が、ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムを主演に迎えたサスペンス。スペインの故郷で久々に再会したラウラの家族と幼なじみ。しかし、結婚式で起きた娘の失踪をきっかけに、家族の秘密と嘘が綻び始める。共演は「しあわせな人生の選択」のリカルド・ダリン、「マジカル・ガール」のバルバラ・レニー。撮影監督は「エル・スール」「ボルベール 帰郷」のホセ・ルイス・アルカイネ。 -
パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
ジョニー・デップ主演の大ヒットシリーズ第5弾。海の死神サラザールが魔の三角地帯から解き放たれ、ジャック・スパロウへの復讐を目論む。それを阻止するためジャックは、“ポセイドンの槍”を手に入れようと、新たな仲間と大海原へ繰り出してゆく……。共演は「007 スカイフォール」のハビエル・バルデム、「キング・オブ・エジプト」のブレントン・スウェイツ、「メイズ・ランナー」のカヤ・スコデラリオ。メガホンを取ったのは、「コン・ティキ」のヨアヒム・ローニングとエスペン・サンドベリ。
NEW今日命日の映画人 3/1
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ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン
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ポストマン(1997)
荒廃した近未来のアメリカを舞台に、人々に希望をもたらす郵便配達人(ポストマン)の姿を描いたアクション・ロマン大作。監督・主演は「ウォーターワールド」「ティン・カップ」のケヴィン・コスナーで、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に次ぐ7年ぶりの監督第2作。脚本はデイヴィッド・ブリンの同名小説(邦訳・ハヤカワ文庫)を基に、エリック・ロスと「ライアー」のブライアン・ヘルゲランドの共同。製作はコスナーと彼のパートナーのジム・ウィルソン、「ロング・キス・グッドナイト」のスティーヴ・ティッシュ。撮影は「モアイの謎」のスティーヴ・ウィンダン。音楽は「ファーザーズ・デイ」のジェームズ・ニュートン・ハワード。美術は「ワイアット・アープ」のアイダ・ランダム。編集は「ウォーターワールド」のピーター・ボイル。共演は「追いつめられて」でコスナーと共演した「コピーキャット」のウィル・パットン、英国の舞台女優で本作がデビューとなるオリヴィア・ウィリアムス、「ラブ・ジョーンズ」のラレンツ・テイト、「スネーク・アイズ」「パンサー」のジェームズ・ルッソのほか、ロック・ミュージシャンのトム・ペティが特別出演。