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19世紀中葉、アメリカ大陸に2000万頭近く棲息した野牛も30年後には1万頭を割るほどに減少した。これは野牛を生活の糧としていた男たちをめぐる因果の物語。新人作家ミルトン・ロットが54年にホウトン・ミフリン出版社の文学奨励賞を得た小説の映画化である。脚色・監督は「暴力教室」のリチャード・ブルックス撮影は「ピラミッド(1955)」のラッセル・ハーラン、音楽は「山」のダニエル・アンフィシアトロフ。主演は「兄弟はみな勇敢だった」のコンビ、ロバート・テイラーとスチュワート・グレンジャーに「白い羽根」のデブラ・パジェット、「必殺の一弾」のラス・タンブリン、ヴェテランのロイド・ノーランなど。
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「最後の銃撃」のストーリー
1880年、今や5000頭足らずに減少したアメリカ野牛はダコタ地方に移動。それを追う猟師たちも皆この地に流れてきた。サンデイ(スチュワート・グレンジャー)もその1人。かつては野牛狩の腕利だったが今は牧場を持って落ち着きたいと望んでいる。減ってゆく野牛に愛着も抱いていたが、彼の牧場はしばしば野牛の暴走で躙られるのだった。そこへ訪れたチャーリイ(ロバート・テイラー)という流れ者は、サンデイの前身を知り野牛狩に誘う。一度は断ったサンデイも、傷ついた野牛の襲撃から救われたため、遂に申し出を承諾した。だが温和なサンデイに比べチャーリイは力こそ正義と信じている男、二人はことごとに対立する。野牛の皮剥では地方随一の腕を持つウッドフート(ロイド・ノーラン)や、白人仲間に入りたがっているインディアンの混血少年ジミイ(ラス・タンブリン)も加わった一同は、めざすダコタの山奥へ向かう。チャーリイは混血のジミイを嫌い、そばにも寄せない。ある夜家畜柵のろ馬がインディアンに盗まれた。チャーリイはすぐさま後を追い、1人の女と赤ん坊を除き皆殺しにしてしまう。チャーリイは、この女(デブラ・パジェット)に皮剥を手伝わせながら、自分のものにしようと企む。野牛の大群を発見し一同はふるいたつが、サンデイはその中に、インディアンから神と崇められ白人にも珍重される白い野牛を見出だした。彼はワザと狙いを外したがチャーリイはたちまち打ち殺してしまい。近来の収穫を挾み、2人の仲は一層嫌悪。赤ん坊は他人の子で、女は娘だと知ったチャーリイは、娘がサンデイに惹かれるのも構わず独占してしまう。白い毛皮を求めて、ジミイの幼な友達のインディアン少年が来た。大切な馬と交換をというのだが残忍なチャーリイは皆の反対を押して決闘で少年を殺し、毛皮をとり戻す。秋も深まり、たまった毛皮を売りに町に出たサンデイはもう帰るまいと考えていたが娘に惹かれて再び山に戻る。野牛は冬を迎えて移動を開始。皆はキャンプを一層奥へと移す。だがある夜、チャーリイは野牛暴走の幻覚で狂いだし、サンデイはこれを機会に、ウッドフートやジミイの協力で、娘を連れて逃げる。翌朝サンデイを追うチャーリイ。止めようとしたウッドフートは惨殺される。居留地は雪に閉ざされ食糧もない。サンデイは止むなく娘と共に町へ赴く。果たして彼を探してチャーリイが来ていたが、がまんできなくなったジミイは居留地へ戻る途中、サンデイらと同行。だが洞穴で野宿のところにチャーリイが来る。サンデイは居留地の食糧にと入手した牛馬をジミイに託して去らせ、娘共々、拳銃名手のチャーリイと対決。しかし吹雪で決闘は翌朝となる。その夜、またもや幻覚に襲われたチャーリイ。朝になり引き止める娘をふりきってチャーリイに近づいたサンデイは、彼がピストルを構えたまま凍死しているのを見出だした。
「最後の銃撃」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1956 |
公開年月日 | 1956年11月14日 |
製作会社 | M・G・M映画 |
配給 | MGM |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
「最後の銃撃」のみんなのレビュー
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