近衛兵

このえへい
製作国
アメリカ

ジャンル
ドラマ

ここが見どころ

ニューヨークシアター・ギルドを背負って立つアルフレッド・ラント及びリン・フォンテンがその当たり狂言たるフェレンク・モルナール作の「近衛兵」のトーキー化に主演するもの。脚色には「永遠に微笑む」「私の殺した男」のエルネスト・ヴァイダが当たり、「夫婦戦線」「永遠に微笑む」のクローディン・ウェストが撮影台本を作製し、上2映画と同じくシドニー・A・フランクリンが監督し、「街の野獣(1932)」「キートンの決闘狂」のノーバート・ブロディンが撮影に当たった。助演者は「君とひととき」「その夜」のローランド・ヤング、「裏町」「突貫赤ん坊」のザス・ピッツ、モード・エバーン、ハーマン・ビングの面々である。

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「近衛兵」のストーリー

これはウィーンのある有名な俳優とその妻でこれも同じく夫と共に舞台に立っている有名な女優との間に起こった話である。俳優は自らは当代随一のロメオ役者と自負しているだけあって、女に対しての自信のほども到底並々のものではないのであったが、ただ妻に対してだけはどうもその真意のほどを計りかねて弱っていた。それは妻というのが、自分と結婚する前には彼の親友の批評家の説によれば9人、自分の説によればすでに7人の男と浮き名を流したことがあるのだし、またその日頃の素振りのなまめかしさから考えても、どうも何かありはしないかと思われるからであった。それに妻が闇の中に座ってショパンを弾いては涙を流している事がたびたびあるので、妻には恥も外聞もなく参っている彼としてはたまらぬ思いであった。で、その懊悩の結果、思いついたということは、さすがは商売柄で他人に扮装して妻に近づき、その心のほどを試そうということであった。で、彼はその変装人物には、まず婦人方の心に最も魅力のあると信ずるロシアの大公たる近衛兵を選んだ。そして彼の比類なき名優ぶりを発揮して、全然別個の人物たる近衛兵に変装し得たと信じたところで、妻に花を送り面会を求めたところ、これが何と悲しくも直ちに色よい引見、応接となり彼が烈しい恋のうちあけにすらもそれとない風情で答えてくれた。これは彼としては悲しい姿ではあったが、また一方俳優が大芝居を打ってそれに成功しているという自惚れを誘う誘惑もあって、彼はずるずると我と我が身で掘った穴へとはまり込んで行った。で、妻にそれとなく近衛兵のことをほのめかして当たってみることもあったが、妻は艶やかに一笑に付したり、また彼のほうから追及すると今度は柳眉を逆立てて家を出て行くなどと言うので、彼はもう神経が妙になってしまった。だが打った芝居は終りまで演らねばならず、オルムツから出演を依頼してきた電報を自分から自分宛に打ってみる。すると妻は近衛兵たる自分には夫が留守で、今夜はオペラに行くつもりだと言う。オルムツへ立つと見せかけ途中から取って返し、今度は近衛兵になってオペラに行き、盛装した妻に再会する。で、その晩、妻を家まで追いかけて行くと最初のうちは断ったが、ではやむをえんと言って彼が帰りかけると、窓から妻が放ってくれたのは鍵である。こうなってはさすがの彼もたまりかね、翌日の事、嫉妬の刃を片手に妻に、覚悟めされといって詰め寄ったところ、始めは唖然としていたが妻が急にカラカラと笑い出して、私は始めからあなたが変装していたのは知っておりました。けれどせっかくのあなたのお芝居ですから、私もそれに調子合わせていましたのよ、と言うのである。さすがの名優もさては我が変装は未だ完全ではないのかと、しおれ返って妻の暖かい腕の中に顔を隠したのであるが、その様を傍らから眺めた批評家が思わずニヤリと笑ったというのは、果たして何を意味したものであろう。

「近衛兵」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「近衛兵」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1931
製作会社 M・G・M映画
配給 MGM支社
レイティング

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 5/15

カロリン・ダヴァーナス(1978)

エスケイプ

エイドリアン・ブロディが製作総指揮、主演を務めたシチュエーションスリラー。大破した車の中で目覚めた男。脚を挟まれて身動きが取れず、記憶も一切失くしてしまった彼が、かすかな手掛かりを頼りに自分の正体と事件の真相を解き明かしていく。【スタッフ&キャスト】製作総指揮:クレイ・エプスタイン 製作:カイル・マン 監督:マイケル・グリーンスパン 脚本:クリストファー・ドッド 製作総指揮・出演:エイドリアン・ブロディ 出演:カロリン・ダヴァーナス/ライアン・ロビンズ/エイドリアン・ホルムス

A TIME OF WAR

近代戦でもっとも過酷な戦場のひとつ“パッシェンデールの戦い”を描いた戦争アクション。フランスで傷を負いカルガリーへ戻って来たマイケル軍曹は、陸軍看護師・サラの弟が喘息持ちであることを隠して兵隊に志願したことを知り、再び戦場へ戻るが…。【スタッフ&キャスト】監督・脚本・出演:ポール・グロス 製作:フランシス・ダンバーガー 撮影:グレゴリー・ミドルトン 音楽:ヤン・A・P・カチュマレク 出演:カロリン・ダヴァーナス/ギル・ベローズ/ジョー・ディニコル/アダム・ハリントン
ニコラス・ハモンド(1950)

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド エクステンデッド・カット

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの初共演作となるクエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に新しい4つのシーンを加えた10分拡大版。11月15日から2週間限定、全国4館で日本公開。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが初共演を果たしたクエンティン・タランティーノ監督作。1969年に実際に起きた、カルト教祖チャールズ・マンソンとその信奉者たちによる女優シャロン・テート殺害事件を題材に、ハリウッド黄金時代の光と闇に迫る。シャロン・テートを「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」のマーゴット・ロビーが演じるほか、「Dear ダニー 君へのうた」のアル・パチーノ、「500ページの夢の束」のダコタ・ファニングが出演。

NEW今日命日の映画人 5/15

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