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未開時代のアメリカ北西部を舞台に、瀕死の身を荒野に置き去りにされた男の生命力と復讐を描く。製作はサンフォード・ハワード、監督はリチャード・C・サラフィアン、1823年に実際にあった「アリカラ事件」をもとにジャック・デ・ウィットが脚本を執筆した。撮影はゲリー・フィッシャー、音楽はジョニー・ハリス、編集はジョフリー・フットが各々担当。出演はリチャード・ハリス、ジョン・ヒューストン、ジョン・ビンドン、ベン・カラザース、ジェームズ・ドゥーハンなど。
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「荒野に生きる」のストーリー
白人たちの侵略によって荒らされる以前のアメリカ北西部。広漠たる荒野を2台の四輪馬車に積まれて奇妙な形のリバーボートが進んでくる。1本マストに帆を張ったこの船は、陸地を行くときは馬車を引く18頭のラバに動力をまかせ、川を行くときは風をはらんだ帆に動力をまかせるという水陸両用で、キャプテン・へンリー(ジョン・ヒューストン)に率いられた一団を案内するのはザック・バス(リチャード・ハリス)だ。彼は幼くして孤児となり、親代わりのへンリーによって育てられた。この辺一帯はリッカー族インディアンの居住地域で、一行は少しでも多く高価な獲物を持って逃げだそうと考えていたが、背後にはリッカー族が近づいていた。その頃ザックは鹿を捕えるため森の中に入り込んだが、7フィートもある大熊に襲われ、瀕死の重傷を負った。ヘンリーは進行が遅れることを恐れ、ザックを間に合わせの墓場に聖書と共に投げ込んで立ち去った。迫りくる死への恐怖におびえながらも、体を動かすことすらできず、やがて彼は意識を失っていった。生死の境をさまよいながら、ザックはまだ夢見ていた。幼い頃からの聖書に対する憎悪、樺の木の鞭で打たれた学校時代、グレイスとのロマン、結婚、出産……。ようやく意識を取り戻した彼は、ザリガニや虫を手当たり次第食べることで、かろうじて命をつないだ。一方、ザックのいないリバーボートの一団は道に迷い、背後からはリッカー族が足音もなく近づいていた。その頃ザックの傷は急速に癒え、自然のリズムに順応できる人間になっていた。そして妻の死をいたむ気持ち、その死の後ですげなく捨て去った子供への哀惜の思いが、今になって彼の胸を激しく刺した。ヘンリーに復讐するために出発する時がきた。ヘンリーの一団は大陸を二分するロッキー山脈の峠でリッカー族に追いつかれ、壊滅に近い状態に追い込まれていた。戦いのすぐ近くまできていたザックも捕えられたが、ザックの顔の深い傷を見た彼らは全てを察し、「まず、お前から好きなだけ復讐するがいい」といった。しかし、ザックは、彼らの惨めな姿を見たとたん復讐心が消え、静かにその場を去った。ザックの胸のうちを読みとったリッカー族も、へンリーたちの虐殺をあきらめた。1人荒野を歩くザックは、捨てた我が子を1日も早く探しださなければと、そればかりを考え続けていた。
「荒野に生きる」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1971 |
公開年月日 | 1972年7月1日 |
製作会社 | サンフォード・ハワード=リンブリッジ作品 |
配給 | ワーナー |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
「荒野に生きる」のみんなのレビュー
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映画専門家レビュー
今日は映画何の日?
NEW今日誕生日の映画人 3/8
- 渡部豪太(1986)
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コスメティックウォーズ
化粧品業界の裏側に切り込んだヒューマンドラマ。老舗化粧品会社のロングセラー商品の機密情報を盗み出すため、産業スパイとして潜入した三沢茜。だが化粧品を作る社員たちと触れ合っていくなか、その熱い想いに触れ、茜は次第に自分の行為に疑問を感じ始める。出演は「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」の大政絢、「夏休みの地図」の奥菜恵、「海南1890」の渡部豪太、「東京PRウーマン」の井上正大、「校庭に東風(こち)吹いて」の柊子、「GONIN サーガ」の松本若菜、「The Room」の尚玄、「天空の蜂」の森岡豊、「映画 深夜食堂」の高岡早紀。監督は「東京PRウーマン」の鈴木浩介。音楽を「十三人の刺客」「貞子vs伽椰子」の遠藤浩二が担当する。 -
海難1890
1890年に和歌山県で起きたオスマン帝国の親善訪日使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号の海難事故、そして1985年イラン・イラク戦争時にテヘランに残された日本人の救出にトルコが尽力した史実に基づき、日本・トルコ両国の絆や危険を押してでも助けようとする人々を描いた人間ドラマ。エルトゥールル号編とテヘラン救出編の二部で構成される。監督は「利休にたずねよ」が第37回モントリオール世界映画祭最優秀藝術貢献賞に輝いた田中光敏。海難事故に遭遇した医師を「臨場・劇場版」の内野聖陽が演じ、「マイ・バック・ページ」の忽那汐里やトルコ人俳優ケナン・エジェが二役で出演。外務省の後援や、トルコ政府全面協力を受け制作された。 - 鮎川いずみ(1951)
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必殺!III 裏か表か
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必殺! ブラウン館の怪物たち
徳川家康が建てたという黒谷屋敷の謎をかぎつけた倒幕派と外国人グループと戦う仕事人たちを描く。昨年公開された「必殺!」の第二弾。脚本は「哀しい気分でジョーク」の吉田剛、監督は「港町紳士録」の広瀬襄、撮影は「必殺!」の石原興がそれぞれ担当。
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