叫びとささやき

さけびとささやき
上映日
1974年1月19日

製作国
スウェーデン

上映時間
91分

ジャンル
ドラマ

ここが見どころ

前世紀末のスウェーデンの大邸宅を舞台に、四人の女性たちの時間の流れの中で各人の心底にひそむ愛、孤独、性、死の断片をえぐる。監督は「ペルソナ」のイングマール・ベルイマン、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、編集はシブ・ラングレン、美術はマリク・ボスが各々担当。音楽はシャーリ・ラレテイ演奏のショパン作曲「マズルカ・イ短調/作品17-4」とピエール・フルニエ演奏のバッハ作曲「組曲第五番ハ短調よりサラバンド」を使用。なおこれはわが国で公開されたベルイマン作品の中で初めてのカラー作品。出演はイングリッド・チューリン、ハリエット・アンデルソン、リヴ・ウルマン、カリ・シルバン、ヨールイ・オーリン、ヘニング・モリッツェン、エルランド・ヨセフソン、アンデルス・エクなど。

「叫びとささやき」のストーリー

スウェーデンのある地方に“お城”と呼ばれる大邸宅があった。時は十九世紀から二十世紀に移る頃の秋である。広々とした屋敷には三七歳になるアグネス(H・アンデルソン)が、召使いのアンナ(K・シルバン)とともに、両親が死んで以来、ここに取り残されたようにひっそりと暮していた。彼女の人生に男性が現われたことは一度もなく、今は、病んでいた子宮ガンが急に悪化したためベッドに臥せていた。そのアグネスの見舞いに姉のカーリン(I・チューリン)と妹のマリア(L・ウルマン)が駈けつけてきた。カーリンは既に二十歳にならぬうちに二十歳年上の優秀な外交官フレドリック(G・オーリン)と結婚しており、五人の子供がいたが、結婚後すぐ自分の選択の失敗を悟っていた。子供たちには母親らしい愛情を抱いて接したことがなく、夫に対するどうしようもない軽蔑と人生に対する敵意を抱いていたが、世間には貞淑な妻と見せかけていた。末の妹マリアも成功した商人ヨアキム(H・モリッツェン)と結婚しており、五歳になる子供がいたが、彼女自身大きな子供のようなもので、美しくして人眼をひくことにしか関心を示さなかった。召使いのアンナは三十歳ぐらいの健康で素朴な田舎女だった。若い頃に生んだ子供は三歳で死亡し、以後アグネスに献身的に仕え、二人の間には主人と召使いという以上の親しいつながりがあった。暁方、アグネスの容態が急に重くなり、そのまま息を引きとった。カーリンとマリアは、もがき苦しみつつ死んだアグネスの手足を見苦しくなく揃え、手に花を持たせてやった。その夜、牧師の祈りの言葉がカーリンに暗い思い出を呼び起こさせた。夫との心の通わぬ夕食のとき、ワイングラスを壊した彼女は、その破片を手もとに取っておきネグリジェに着かえてから、それを歓びのない自分の性器深く突き刺した。彼女はベッドに横たわり、血まみれの肉体をひらいて夫を見すえた……。カーリンとマリアがアグネスの日記を読むと、そこには友情や神の恵みについての言葉があふれていた。苦しみの中で、彼女がそれを心から感じていたのか、それともそれらの事柄に飢えていたのか、二人には判らない。二人は自分たちの冷たい空気について話し合い、カーリンは率直にマリアへの憎しみを口に出し、許しを乞う。そのとき、アンナが子供のような泣き声を聞きつける。その泣き声はアグネスだった。アグネスはまずカーリンに救いを求めるが、彼女はアグネスを愛していないからといって冷たく去っていく。マリアはアグネスを見棄てないというがやはり自分のことしか考えていない。アグネスは最後にアンナに添寝されながら、母親に甘えるようにアンナの膝に頭をもたれて永遠の安息の時をもつのだった……。葬式がすむと、カーリンとマリアは冷え冷えと一族再会を約束して、右と左に別れていく。唯一人、後に残されたアンナは形見にもらったアグネスの日記を読み返す。「姉妹三人が昔のように集まったので、久しぶりにそろって庭を散歩する。明るい日光、明るい笑い。世界中でいちばん近くにいてほしい人が、皆私のそばにいてくれる。わずか数分間のたわむれだが、私にとっては楽しかった。人生に感謝しよう。人生は私に多くのものをあたえてくれた」。

「叫びとささやき」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「叫びとささやき」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 スウェーデン
製作年 1972
公開年月日 1974年1月19日
上映時間 91分
製作会社 スヴェンスク・フィルム
配給 東和
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ

「叫びとささやき」のみんなのレビュー

「叫びとささやき」のレビューを書く

映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 4/13

ロン・パールマン(1950)

モンスターハンター

日本発の大ヒットゲームを「バイオハザード」シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督×ミラ・ジョヴォヴィッチ主演で実写化。砂漠で偵察中のアルテミス率いる特殊部隊は、超巨大な砂嵐に遭遇。目を覚ますとそこは、我々の世界とは全く異なる別の世界だった。共演は「ワイルド・スピード SKY MISSION」のトニー・ジャー、「アントマン」シリーズのティップ・“T.I.”・ハリス、「50回目のファーストキス」の山崎紘菜。

グレート・ウォー

「ヘルボーイ」シリーズのロン・パールマンらが出演、第一次大戦末期を舞台にした戦争アクション。ウィリアム・リバース中尉らは敵陣にて行方不明となったアフリカ系アメリカ人兵士たちの小隊を救助すべく、人種の壁を越え、最後の最後まで戦い抜こうとする。監督は、「米軍極秘部隊ウォー・ピッグス」などに出演、「バルジ・ソルジャーズ」ではメガホンを取ったスティーヴン・ルーク。特集『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映。
リッキー・シュローダー(1970)

クリムゾン・タイド

米軍原子力潜水艦を舞台に、全面核戦争の危機を巡って対立する男たちのドラマを描いた、骨太のポリティカル・サスペンス。監督は「トゥルー・ロマンス」のトニー・スコット。「カラーズ 天使の消えた街」のマイケル・シーファーとリチャード・P・ヘンリックの原案を、シーファーが脚色。製作は「フラッシュダンス」「ビバリーヒルズ・コップ」などのヒットメーカー・コンビ、ドン・シンプソンとジェリー・ブラックハイマー。撮影は「クロウ 飛翔伝説」「蜘蛛女」のダリウス・ウォルスキー、音楽は「ライオン・キング」「勇気あるもの」のハンス・ジマー、美術はマイケル・ホワイト、SFXはドリーム・クエスト・イメージズが担当。主演は「フィラデルフィア」のデンゼル・ワシントンと「ワイアット・アープ」のジーン・ハックマン。「氷の微笑」のジョージ・ズンザ、「カリートの道」のヴィゴ・モーテンセン、「ア・フュー・グッドメン」のマット・クレイヴン、「ターミナル・ベロシティ」のジェームズ・ギャンドルフィーニらが脇を固める。また、「トゥルー・ロマンス」のクエンティン・タランティーノが脚本に参加し、ジェイソン・ロバーズがラストシーンに特別出演している(共にノー・クレジット)。

チャンプ(1979)

元ボクシング・チャンピオンの父親とその父が再び栄光の座に戻る日を信じている息子と、別れた妻の3人が織りなす愛を描く。製作はダイソン・ロべル、監督は「ブラザー・サン、シスター・ムーン」のフランコ・ゼフィレッリ。フランセス・マリオンの原作を基にウォルター・ニューマンが脚色。撮影はフレッド・コーネカンプ、音楽はデイブ・グルーシン、編集はマイケル・J・シェリダン、製作デザインはハーマン・A・ブルメンタル、衣裳はセオニ・V・アルドレッジが各々担当。出演はジョン・ボイト、フェイ・ダナウェイ、リッキー・シュローダー、ジャック・ウォーデン、アーサー・ヒル、ストローザー・マーティン、ジョーン・ブロンデルなど。

NEW今日命日の映画人 4/13

該当する人物がいません


「叫びとささやき」を観ているあなたにおすすめの映画