ネクロノミカン

ねくろのみかん
上映日
1994年8月13日

製作国
アメリカ

ジャンル
ホラー SF

ここが見どころ

独自の宇宙観に基づく暗黒神話体系『クトゥルー神話』を創出し、後世に多大な影響を与えた20世紀最大の怪奇幻想作家、H・P・ラヴクラフトの世界に、日・仏・米の映画人が挑んだホラー・オムニバス。ラヴクラフトが創造した書物『ネクロノミカン』を彼自身が読むという設定で、3つの物語が展開する。作品全体の製作は「トゥルー・ロマンス」のサミュエル・ハディダと「ミクロキッズ」のブライアン・ユズナ、エグゼクティヴ・プロデューサーは「帝都大戦」「屋根裏の散歩者」(92)の一瀬隆重が担当。 〈ザ・ドラウンド〉古びたホテルを相続した男が体験する恐怖を描く、ゴシック調の挿話。監督はフランスの新鋭クリストフ・ガンズで、脚本は『壁の中の鼠』など、ラヴクラフトの小説数編の要素を混ぜたガンズとブレント・V・フリードマンのオリジナル。撮影は『バタリアン リターンズ』(V)のラス・ブラント、SFXは「ゾンビ」のトム・サヴィーニ。出演は「パッセンジャー57」のブルース・ペイン、「ロボコップ2」のベリンダ・バウアーら。 〈ザ・コールド〉不老不死を研究する博士と若い娘の悲劇的な恋を綴る。監督は「毎日が夏休み」の金子修介。脚本は、ラヴクラフトの『冷気』を「機動警察パトレイバー」シリーズの伊藤和典とブレント・V・フリードマンが共同で脚色。SFXはスクリーミング・マッド・ジョージ。出演は「オーメン」のデイヴィッド・ワーナー、「ヘザース ベロニカの熱い日」のベス・メイヤーほか。 〈ウィスパーズ〉人間を食らって増殖を続ける怪物たちの魔窟に迷い込んだ男女の恐怖を、バイオレンスタッチで描く。ラヴクラフトの『闇に囁くもの』をブレント・V・フリードマンが大胆にアレンジした脚本をブライアン・ユズナが得意のスブラッター調で映画化。SFXは「シュワルツェネッガー プレデター」のトッド・マスターズ。出演は「幸福の選択」のシグニー・コールマンほか。

「ネクロノミカン」のストーリー

〈ザ・コールド〉新聞記者のデイル(デニス・クリストファー)は、40年間に11人もの人間が髄液を抜き取られて殺されるという猟奇事件を追い、事件の多発地域に住むマデン博士(デイヴィッド・ワーナー)のアパートを訪ねる。デイルは管理人のエイミー(ベス・メイヤー)に冷蔵庫のように冷えきった部屋に招き入れられ、彼女はデイルの質問に答え始めた。22年前、このアパートにやって来た彼女の母親エミリー(ベス・メイヤー二役)とマデン博士は愛し合うようになった。だが、博士は『ネクロノミカン』に従って永遠の命の研究を続け、自らもそこに記された方法で若さを保っていた。そのためには冷気と、人間の髄液が必要だった。博士はその後、偶発事故により全身が溶解しながら死亡したという。では、今も続く事件の犯人は?デイルはようやくエイミーの正体が、髄液のおかげで今日まで生き長らえたエミリーであることに気づく。だが、時すでに遅く、彼は新たな犠牲者となった。 〈ザ・ドラウンド〉エドワード(ブルース・ペイン)は海岸べりの古びたホテルを相続するため、ニューイングランドにやって来た。その夜、彼はかつての家主で、自分の伯父ジェスロ(リチャード・リンチ)の残した手紙で、60年前にそこで起きた惨劇を知る。船の難破で妻子を失ったジェスロは、悲しみのあまり死者を蘇生する秘法が記された『ネクロノミカン』に従って儀式を行う。だが、蘇った妻子はもはや人間ではなく怪物と化しており、恐怖と後悔から彼は崖から投身自殺したのだった。それを知ったエドワードは誘惑には勝てず、事故で死亡した最愛の婚約者クララ(マリア・フォード)を蘇らせようとする。しかし、やはり蘇生したのはクララとは呼べない巨大でおぞましい怪物であり、エドワードはその犠牲となった。 〈ウィスパーズ〉パトカーで犯人を追跡中に大事故を起こした女性警官のサラ(シグニー・コールマン)は、同乗していた相棒のポール(オッバ・ババタンデ)が何者かに連れ去られるのを目撃し、その後を追う。迷路のようなビルの中で彼を見失ったサラの前に奇妙な老夫婦(ドン・カルファ、ジュディス・ドレイク)が現われ、この建物のどこかにブッチャーという魔物が巣くっているという。半信半疑のサラは地下室の奥へと足を踏み入れるが、老夫婦は邪悪な正体を現して落とし穴に突き落とす。彼らこそブッチャーだったのだ。穴の底には無数のバラバラ死体が転がり、ポールも既に食われていた。そこへ怪物たちが彼女を襲ってきた。その時、サラは病院のベッドで目を覚ます。だが、手術を施す医者はあの老夫婦だった: 。ここまで読んだラヴクラフトに、彼が封印を破ったことを知った僧たちは本を元に戻さなければ魔界の扉が開き、暗黒の深淵から怪物たちが人間界を目指してやって来るぞと警告した。彼は間一髪、仕込み杖で怪物たちをやり過ごすと、ネクロノミカンを持って寺院から脱出した。

「ネクロノミカン」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「ネクロノミカン」のスペック

基本情報
ジャンル ホラー SF
製作国 アメリカ
製作年 1993
公開年月日 1994年8月13日
製作会社 ネクロノミカン・フィルムズ
配給 パイオニアLDC
レイティング

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 1/27

小山明子(1935)

インターミッション

取り壊しが決まった名画座・銀座シネパトスを舞台に、映画の休憩時間に交わされる会話劇によるブラックコメディ。本作のために、映画を愛する豪華キャスト、スタッフが集結した。出演は、「透光の樹」の秋吉久美子、「ヒミズ」の染谷将太、「まあだだよ」の香川京子ほか。監督は、本作が劇場用映画初監督となる樋口尚文。スクリーンサイズはシーンによりシネスコ、ビスタ、スタンダードと変化。

テレビに挑戦した男・牛山純一

テレビ草創期から活躍した名プロデューサー、牛山純一の生涯を関係者インタビューで振り返り、テレビが抱える問題を問いかけるドキュメンタリー。「エドワード・サイード OUT OF PLACE」の監督、佐藤真が10年越しの企画を実現した。証言者として、大島渚夫人で女優の小山明子(「日本の夜と霧」)などが登場。
上白石萌音(1998)

トロールズ ミュージック★パワー

「ボス・ベイビー」のドリームワークスが贈る、音楽好きな妖精の世界を舞台にした3Dアニメ。トロールズが暮らすポップ村の女王ポピーのもとに、ロック村の女王バーブから手紙が届く。この世界に別の仲間がいることを知ったポピーたちは胸を躍らせるが……。声の出演は、「ピッチパーフェクト」シリーズのアナ・ケンドリック、「女と男の観覧車」のジャスティン・ティンバーレイク。

楽園(2019)

吉田修一の『犯罪小説集』を「64 ロクヨン」の瀬々敬久が映画化。ある地方都市で起きた幼女失踪事件をきっかけに知り合った孤独な青年・豪士と紡は、それぞれの不遇に共感し合う。だが事件から12年後、再び同じY字路で少女が姿を消し、事態は急変する。出演は、「怒り」の綾野剛、「十二人の死にたい子どもたち」の杉咲花、「64 ロクヨン」の佐藤浩市、「居眠り磐音」の柄本明、「チワワちゃん」の村上虹郎。